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今度は中部地方一周

2004.09.22

金、土、日と車で1,500kmほど走ってきました。
東京→名古屋→白川→福地温泉→松本→東京と仕事半分、遊び半分。

出張でよく地方に行きますが、いろんな所に行けていいなー、と言われる。
しかし、旅先でもほとんど仕事だけ。
その土地の何かを見たり、遊んだりすることはほとんどない。
北海道に行っても、九州に行っても、
飛行場と仕事の目的地の間を行ったり来たりするだで、
事務所と自宅の間を往復する、日常と大して代わりはない。
もちろん、仙台では牛タン、名古屋ではヒツマブシをご馳走になったりするぐらいはあるが。
出来ることなら旅先で、いい建物を見たり知人に会って一杯やったりしたいんだけど。
詰まんない人生やってるなー、とつくづく情けなくなる。

そんな感じだから今回の中部地方一周は仕事、遊び半々の珍しい旅でした。
打ち合わせ先を結びつけ、その間のいろんな建物をみながら、
これからはこの路線で行きたいな、と思っていますが上手く行くことやら。

西へ東へ

2004.09.14

どう言ううわけか春、秋になると毎週のように出張です。
宮崎、福岡、京都、仙台・・・、とつづいています。
でもその間、仕事でない遠出がありました。
クラシックファンの方ならご存知のSAITO KINENを
松本まで聞きに行ってきました。
楽しかった!
新しく出来たオペラハウスのこけら落としを兼ねての演奏会です。
SAITO KINENの指揮はもちろん小沢征爾。
曲はアルバン ベルグのボチェック。

もちろん小沢の指揮は本当に凄かった。
やはり、ウィーン国立歌劇場の音楽総監督を勤めるだけのことはある。
小沢さんがウィーンで本当にやれるのか心配だったけど、
これなら大丈夫だ。
それに舞台もよかった。
舞台デザインは、なんと建築家の安藤忠雄。
この舞台については昨日か、一昨日の朝日新聞にも出てたけど、
ペットボトルを、何千何万本も使ったもので、
経験したことのない美しい舞台だった。
安藤さんらしく、ペットボトルの打ちっぱなし壁、と言ったところで、流石。
日本の一地方都市で、世界の一流の建物、舞台、音楽があるなんて、
日本もたいしたもんだと感慨にふけって帰京しました。

ところが、今日の読売の夕刊を食堂でよんでいたら、
この建物の建設費が140億、運営費が年6億らしい。
この件で松本市は割れているらしい。
いわゆる建物は箱ものになるが、ただ松本のこの箱は他と違って、
世界に通用する世界レベルの建物、出し物があるということ。

建築、音楽が好きな僕にとって、レベル以下のものは見たくも、
聴きたくもない税金の無駄遣いになるが、このレベルのものだったら
どうにか上手く行って欲しいものだと思うのだが、
皆さんは如何でしょう?

東福寺にて

2004.09.07

先週、京都の東福寺行ってきました。
京都鴨川建築塾というのがあって、若い建築家志望の人向けの塾です。
今回は東福寺で塾が開かれるとのことで、これは是非と僕も入れてもらいました。
僕は日本の建築でどこが一番好きかといわれると、実は東福寺です。
行かないわけには行きません。
東福寺は、ダイナミックなランド・スケープ、屋根の架かった橋が3っつあり、
建物も大胆、それでいて繊細です。
そして、そこにいることが楽しい空間です。
塾が終わったあとは、恒例の懇親会。
かなり酔った後、深夜の東福寺境内を一人、散歩しました。
夜見るお寺は昼間とまったく違った様相をしているんですね。
鬱蒼とした人影のない森に、堂々とした建物のシルエット。
誰も見てなくとも、すくっとして高貴なほどに美しい。
本当に美しいものは、誰に見られてなくとも美しいんですね。

次の日は、まだ酔いも残っている朝の6時起床で、
座禅をお坊さんの指導でやってきました。
禅堂も重要文化財のすばらしい建物です。
座禅の後、東福寺境内のいろんなところをお坊さんの案内で見せてもらいました。
すばらしい二日間でした。
東福寺はいいですよ。行ったことがない人は是非。紅葉の頃でも。
(東福寺のホームページ http://www.tofukuji.jp/index2.html )

「住宅特集」のこと

2004.08.07

4月から1年間、新建築社発行「住宅特集」で「月評」を書います。
その月に載った住宅から一つ選び、すぐに見に行って
翌月の号に批評を書くというものです。
隔月で「新作訪問」「時評」が交互にあります。
この月評はずっと昔からあって、かって宮脇檀さんがやられた月評のように
今でも語り続けられる程に面白いものもありました。

この月評、最初は気楽な気持ちだったのですが、
これがどうしてどうして、やり始めるとなかなか難しいもの。
他の建築家が作った住宅を見る機会はそうなく、
いろいろと見れていいワイ!、ぐらいに思っていたのですが、
人の建物のことを書くとなるとどうして、どうして、
公の場で、人を批評することがどんなに難しいことか。
チャンと批評(非難でなく)のつもりで書いても、
書かれるほうからみると悪口に取られたりしがち。
昨年これをやった人に聞いたところ、出来るだけ誉めるところが
いっぱいありそうな建物を選んで見に行ったとのこと。
無難に人生を送るにはそれも人生訓だな、と思ったり…。
でもそれでは読む人も、僕自身も面白くない。
今のところ、僕から出来るだけ遠いスタンスの建物を作っている人を
選んで見に行ってます。
スタンスの違いが明確なだけに、書かれるほうも僕がそう書くのは当然と思うだろうし、
読む方もその方が読みがいがあるのではないか、
なんて思いながらやっています。
本屋さんで立ち読みでもいいので読んでみてください。

グループ・ホーム完成

2004.08.05

世田谷区、上祖師谷にグループ・ホームが完成しました。
グループ・ホームといううのは痴呆性の老人(若い人でもいるらしいが)
が集まってすむ施設のことです。
入居者はそれぞれに個室を持ち、みんなが集まる食堂や、リビング、浴室などがあります。
一グループは9人までと法律で決まっていて、一グループごとに食堂やリビングがあり、
面倒を見てもらいます。
今度作ったグループ・ホームは「グループ・ホームかたらい」という名の施設で、
2グループ、計18人の入居者を想定したものです。
建物の延べ床面積は811?。
最近グループ・ホームは急激に増えていますが、なかなかいい施設はありません。
僕の事務所では最近集合住宅の仕事が増えていますが、
グループ・ホームも一種の集合住宅と考えていいと思います。
そのような観点からも楽しく集まってすめる建物を目指しました。
「グループ・ホームかたらい」のオープンは9月ですが、入居者はすでに定員一杯です。
多分「グループ・ホームかたらい」も話題になると思います。
名前をちょっと覚えておいてください。

民家はやはり涼しい

2004.07.27

先日、小田急線向丘遊園地にある民家園に行ってきました。
民家園でちょっとした集まりがあって、本当は行こうか行くまいか悩んでいました。
だって毎日、暑ーい日が続いていて、こんな日に行くのはいやだなーと思っていたのですが、
行ってみたら民家の涼しいこと!涼しいこと!
もちろん森に囲まれていることもあるのでしょうが,やはり民家は涼しい。
民家園での用事が終わって、町に下りたらうだるような暑さ。
しかし、暑さのおかげで入った店のビールは美味しかった。

今出ている雑誌、これから出る雑誌

2004.07.26

今出ている雑誌、これから出る雑誌
家庭画報8月号(世界文化社)光と暮らす(7月1発売)
住宅特集8月号(新建築社)しだりおの家(7月20日発売)
木の家に暮らす(地球丸)美しい木の家(7月20日発売)
旅行人(旅行人)座談会―建築へのたび(7月25日発売)
和風住宅(新建新聞社)梟(8月1日発売)
AXIS(アクシス)目白・アパートメント鶉、ゆっくりずむが生んだ都心の自生集落(9月1日発売)
チルチンびと(風土舎)巻頭言―集まってすむ2(9月5日発売)

またまた!

2004.06.10

今年もApartment鶉(じゅん)の蛍が出ました。
ここのところ機会があるたびにApartment鶉(じゅん)に寄り、
蛍が出ていなか池を見ていました。
そうしたら待望の蛍が一匹だけ宙を待っているではありませんか。

3年前に幼虫を入れて、今年がその孫に当たる訳です。
これから段々と増えると思います。
おそらく7月20日頃まで続くでしょう。

蒸し暑くなるこの季節になるとちゃんと出てくる蛍、
何かこの一匹を見て自然の不思議を感じました。
今年も頃合を見て蛍の夕べを行います。

白洲家に行ったら天井を見て。

2004.01.06

まずは新年のご挨拶。あけましておめでとうございます。
昨年は本当に忙しい一年でした。
仕事漬けのあっという間の一年でした。
それでもイギリスに行ったり、講演先、出張先で朝まで飲み明かしたりして それなりに楽しい一年でもありました。
正月は爆睡の日々でしたが、そんな合間にゴロゴロしながら、
たまたま手に取った「白洲正子自伝」(新潮社文庫)を読みました。 白州さんは皆さんご存知のとおり、超目利きです。
芸術新潮(ゲーシン)に連載してたものを、一冊にまとめたものです。
自伝ですから、彼女がどんな環境で育ったか詳しく書かれています。
それはとんでもない程の、すっごい環境の生まれなんですね。
彼女自身が伯爵家の生まれで、周りに歴史の教科書に出てくるような、政治家、芸術家、文学者が小さいころからぞろぞろと日常的にいます。
昭和天皇まで出てくる程。
なるほど、あー言う人はこんな環境から出てくるモンなんだなーと、妙に納得。 ところで、白洲正子さんの町田にある自邸が公開されていることも、ご存知の方は多いと思います。
公開されて早速、見に行きました。
古い民家を改修したものですが、いたるところに彼女の目に適った、焼き物をはじめとした骨董が飾られた素晴らしい空間です。
是非一度たずねられることをお勧めします。
ただ訪ねたら、是非天井を見てください。
民家を改修して住むことが現在はやっていますが、
経験したことのある人なら、民家がどれだけ寒いものか分かります。
そんな民家で、白洲家はどんな冷暖房設備をしていたのか建築家としては興味津々なところでした。
エアコンを壁にぶら下げるなど白州さんの美意識に適うわけがありません。
で、天井を見ていたら、ありました、ありました。
黒く煤けた天井板にあわせるように、黒い空調した空気の細い吐き出し口が各部屋に分からないように取り付けてあります。
ただその空調された空気を各部屋に送るにはダクトが必要です。
見たわけではありませんが、おそらく天井裏には、
その空気を送るダクトが這いずり回っていることでしょう。
あのすばらしい空間を作るには、そういう裏舞台があるんです。 さらにもうひとつ。
白洲家には網戸がありません。
確かに網戸は不細工なものです。
が、周りは蚊がいっぱいいそうな森の中。
多分、蚊のいる夏はガラス窓を締め切って、空調した部屋にいらしたのだろうなー、
と白洲邸にて建築家はかってに想像してしまった次第です。

T.V に出ます

2003.10.24

・11月3日文化の日 9:00~日本テレビ(4CH)
「スーパーテレビ情報最前線、こんな家に暮らしたい、新噂の個性派住宅」
で建物とか、それに泉の顔も出ます。
ホームページでは分からない、素顔の泉を見てください。

これはすでに本屋さんに並んでいると思いますが

・出版:地球丸 「木の家に暮らす04号」で 「泉幸甫を知る5つのキーワード」
というページが組まれています。10月25日発売?

来週29日からイギリスに行くため、バタバタ状態です。
海外に出るときはいつもそうですが、仕方ありません。
そうしないと一生行くことが出来なくなってしまいます。

僕がいない間にT.Vの放映がありますが、
どんな風に移っているのでしょうね。
いない間の放映は欠席裁判みたいで、心配!

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