2022年04月の
ブログ
blog

第14期家づくり学校募集のお知らせ

2022.04.18

今年も泉が校長をやっています「家づくり学校」が始まります。
募集を開始しました。
詳しくはこちらへ。
第十四期の講義内容・日程および受講料|家づくり学校 | NPO法人 家づくりの会 (npo-iezukurinokai.jp)

泉スタジオ in Kyoto∸4

2022.04.14

次に行ったのは 最近、都ホテル京都八条 とか ウェスティン都ホテル京都 とか、言うらしいけど、僕らの世代の建築家にとっては「都ホテル」。
これも大改修、つまりリノベをしたらしいけど、
ここには村野藤吾の傑作「佳水園」がある。
どうなったか興味津々。


佳水園は村野60代後半、建築家が最も脂がのったキレキレの頃。
中庭に苔でひょうたんの形を作るなど、だれが考えよう!
村野さんは過去の名作からの引用が盛りだくさんだが、オリジナリティーにもあふれている。
佳水園は過去二度ほど行ったことがあり、いずれの時もけっこう古びたなー、という感じがしたが、今回の改修でどうなったか、是非見たいと思った。
まだ50年ちょっとしかたってない傑作をどうリノベするのか、ハードルが高い。
結果は、ホテルの客室には、ベッドを入れるなどして、旅館風でなく現代人に受けるようになっていた。
その他の皆が使うロビーや外観などはほとんど昔のまま。
このような名作に手を付けるには、このようなやり方しかないだろう。
でもよく見ると、耐震改修など、オリジナルを壊さないよう細心の注意をして行ったと思われる部分が随所に見られる。

佳水園のリノベは京都市立美術館のリノベの方針とは違うが、いずれにしろチマチマ、マメマメしくやることでしかいい仕事にはならないことを思い知らせてくれる。

次の写真は都ホテル本館の、やはり村野による何と華麗❣なる階段。
下から見るとハート形をしていて、インスタ映えするスポットがあった。

泉スタジオIn Kyouto-3

2022.04.09

結局、今回の「泉スタジオIn Kyoto」で見た建物は、気付いてみればリノベの建物ばかりだった。
いつしか世の中は本当にリノベの時代にスライドしつつある。
建築界では新築が減ることを心配する向きもあるが、
これまで建て過ぎたわけで、まともな時代が来たと思った方がよい。

泊まった京町家もそうだったけど、
昨年の日本建築学会賞を受賞したこの建物もリノベ。
80年も前に建てた、かつて京都市立美術館と呼ばれた建物をリノベし、
京都京セラ美術館となった。

上の写真のように現代ではなかなか作れないいいものはちゃんと残し、
今でも作れそうなものは真っ白くペンキそで塗ることで、
れまでにはなかった、全く新しい様相の建物に仕上がっている。

古いタイルに、バリアフリーのための真鍮の鋲を打つことで、
それまでより、もっと魅力的な階段になっている。
おそらく設計者は東京の設計事務所の机の上で考えたのではなく、
この現場に立ってどうしようか、と考えたに違いない。
リノベだと、より現物と対話することで、なじみのある美しい建物になる。

ARCHIVE