2017年04月の
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あっという間に

2017.04.30

ついこの間まで桜、桜だったのに、もう新緑で緑、緑。

たかが数週間でこんな変わりよう。

大学も

四季があるって素晴らしい。

10年目の改修

2017.04.25

子供が生まれたら間仕切りを、生まれなかったらそのまま書斎で、

というプランで作った家でめでたく子供誕生、間仕切りを取り付けることとなった。

子供さんが生まれ、建主さん夫婦に、ご両親、それにお婆ちゃと四世同堂の家。家がなんだか明るく楽しくなったようだ。

実は、この家に久し振りにおじゃまするのに、ちょっと心配なことがあった。

それは建設地が3.11の地震で被害のあった北関東にあり、建物が傷んでないかと心配だった。

ところが内装は漆喰の壁の家だが、ヒビ一つ入ってない。

3.11は相当揺れ、また余震も長く続いたが、何もなかったように建っている。

そんなに目新しいことをした家ではないが、日当たりや風通しがよく、住み心地が大変良さそうで、自分で言うにはなんだが、いい仕事をした、と思っていた家だった。

周りの家は地震で被害が出たそうだが、この家は何もなかった。以前より耐震性能など基本性能はかなり上げた設計をやっていたから、様子を見て報われたような気持だった。

季節の食材で作った美味しいお昼をいただき、それに獺祭の大吟醸まで頂いちゃって、設計者冥利に尽きるいいことばっかりの幸せな一日だった。

而邸 ⅩⅩⅠ 錦木

2017.04.20

而邸(自邸)の周りにはニシキギ(錦木)を植えている。

今、新緑が美しい。

なぜ錦木を植えたかというと、建物と道路境界との間がわずかしかない。

塀を建てるには鬱陶しいし、何もなければ落書きやいたずらをされそうということで、ニシキギを植えた。

ニシキギは薔薇ほどではないがトゲがあって人が近づきにくい。

さらに刈り込むと形を作ることができる。

落葉樹で、秋には真っ赤になり、春は新緑が美しい。。

ドンピシャの桜

2017.04.13

大学の桜が今年も満開だった。

新しくまた教えることになる学生たちと今年も出会うことになる。

本当に桜はいい季節に咲くものだと思う。

僕の部屋がある3階まで階段を上がると、

今度は桜がを真横から見える。

なかなかいいバルコニーだ。

而邸 ⅩⅩ

2017.04.12

而邸(自邸)を作り、引っ越してきたのは9年前の今頃。

枝垂桜を庭に植えたが、花が咲いてたかあまり記憶にない。まだ植えたばっかりでそんなに咲いてなかったのだろう。

9年経つとこんなになるのか、というくらい大きくなった。

今年も美しく咲いてくれた。

森本喜久男さんの本 ☆☆☆

2017.04.08

もう10年くらい前になると思うが、是非ある人に会いたくなりカンボジアへ行ったことがある。

そのちょっと前、博士論文を書いていて毎日朝帰りが続いていた。昼間は設計の仕事をしていて、論文を書けるのは夜中しかない。家に帰るのはいつも朝方。帰りの車の中で「ラジオ深夜便」を聞きながら帰るのが日課になっていた。いろんな人が自分の生きざまについて語る番組だが、ある日、カンボジアで絹織物を再興した人の話が流れていた。

カンボジアは隣国のベトナム戦争の後も混乱が続き、虐殺で何百万人という人が死に、国全体が疲弊しきった状況にあった。そんな中で、カンボジアの伝統的な絹織物の生産システム、文化も壊滅状態にあったが、森本喜久男さんという人がカンボジアに入って、その壊滅状態にあった絹織物を再び再興した話を、とつとつとしていた。絹織物の生産システム全体が崩壊しているわけだから、まずは蚕を探すこと、桑の木を植えること、伝統的織物技術を持っている人を探し出すこと・・・を一から始めなければならない。

それはある意味、一つの世界を生み出すようなもの。人や、環境、経済、技術を統合して初めて絹織物を作ることが出き、ある一つの世界システムを作り出すようなものだ。

この話が衝撃だったのは、僕は集合住宅で村のような、人々のコミュニティーのある世界を作りたいと思い続けていたからだが、僕が考えているレベルをはるかに超えた、考えていたことが吹っ飛ぶくらいの、本当のリアリティーに根差した村を作った人がいるんだ!と感激した。

論文を書き上げ、審査に合格したら是非森本さんに会ってみたいと思い続けながら頑張り、運よく合格し、森本さんに会いに行くことができた。

僕が行った頃はロレックス賞などをすでに受賞され、それなりに有名だったようだが、まだ訪れる人は今ほどではなかったようだ。今では年に2000人程の見学者がいるらしい。

おじゃまになったかもしれないが、温かく迎えていただき、森本さんの村を見学させて頂いた。

この森本さんの最近の本です。

どちらも素晴らしい本です。

単なる絹織物の再生という話にとどまらず、生き方を語った本と言っていいでしょう。

是非若い人に読んでもらいたい。

型にはまった人生もあるかもしれないが、自由に生きることがどれだけ素晴らしいか、を伝えてくれる本です。

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