2007年09月の
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現代の名工…Ⅱ(仮組)

2007.09.20

8月27日に書いたブログがどうなったか?の続きです。

建前(上等、棟上げ)の前に、
構造材を仮に組立てることを仮組(かりぐみ)といいます。
現在はこの仮組はほとんど行われなくなりました。
8月27日のブログの写真の何枚も並べたべニアはその準備のためのものです。

で、その先がどうなったかというと、
下に敷いたべニアの上に、梁や柱など加工した骨組みを仮に組み立ててみます。
そして調整を図りながら、細部の加工を付け足します。
複雑な角度や寸法を取るにはこの仮組がどうしても必要です。

その下小屋風景の写真です。
Rimg0752
このようにして作業場で一度組み立て、さらにバラし、
そして現地でもう一度、組立て直します。

一か八かで…Ⅳ

2007.09.14

買ったウォールナットの丸太を製材した、そのうちの一枚の写真です。
Rimg0631
ワクワク、凄いでしょう。
一か八かで買ったものですが、
ニッコリです。
幅1メートル、長さ2.5メートルの一枚板です。
テーブルにするか、あるいは玄関の踏み台にするか、
それはこれから設計する建物次第。

しかし少なくとも1年は寝かしておきたい。
木が落ち着くのに少なくともそれ位かかります。

このウォールナットの他に「天唐」の幅広、約90㎝の板もストックしてます。
「天唐」というのはテンカラと読み、天然のカラマツのこと。
カラマツは別荘地などでよく見かけますが、あれは植林したものです。
天然のカラマツは少なく、ほとんど節がなく、真っ赤な色をしています。
しかも広葉樹ほど硬くなく、針葉樹ほど柔らかくない。
適度な硬さです。

今回のウォールナットにしろ、天唐のような板はいざ欲しくなっても手に入らないものです。
設計の仕事は設計だけでなく、
このような材料のストックも大事です。

一か八かで・・・Ⅲ

2007.09.06

買った、このような大径木を製材する歯(ノコの歯)はどんなものでしょう。

話は変わりますが、
30年ぐらい前か、新人の頃のタモリはメチャ面白かった。
彼はちゃんとはピアノは弾けないにもかかわらず、
バッハ風、ベートーヴェン風、モーツァルト風と、
特徴をとらえて、それらしく弾き分けていた。
あれは天才!だった。
もう一つ、タモリの出し物の一つに「製材所の風景」がありました。
これも面白かった。

僕が小さい頃は、丸い歯のノコ(丸ノコ)をモーターで回して製材していた。
スィッチを入れると力が弱かったからか、
最初はゆっくり、だんだんと速くなり、回転する音も変わっていく。
その音の微妙な変化を捉えた物まねだった。
だから今でも製材所に行くとタモリを思い出し、
ニコッとしてしまう。

でも今の製材機は丸ノコでなくバンドソー。
歯が帯状になっているものです。
回転も速く、すぐに高速になってしまうから、
今じゃ、タモリがマネしても面白くないに違いない。

しかしその歯はすごい。
Rimg0637
で、製材の結果ですが、
焦らすわけではありませんが、
次回のお楽しみ。

一か八かで・・・Ⅱ

2007.09.02

買ったウォールナットの丸太の製材がどうなったか?ですが、

その前に、製材をどのようにして進めるか、
話しましょう。

盤状にスライスする時に、
丸太をどの向きにスライスするかが、とっても大事。

例えば、節は一般に芯に向かって伸びています。
その節に対し、直行方向に、あるいは平行方向に製材するかで、
節の出方が違います。
製材の仕方で価値が全く違ってしまいます。

これには大いに悩まされます。

とはいえ、どんなに悩んでも実際にふたを開けてみないとわからないもの。
最後はエイヤッ!と決めるしかない。
ウン百万のスリリングな掛け。
人生のある場面での決断のようなものです。

次の写真が製材の方向をあーだ、こーだと決めているところです。
005
そのように悩んで決めた後は、「生板の上の鯉」状態。
後は出てくるのを待つしかない

次の写真は、
一枚目が今、開かれようとしています。

ドキドキです。
Rimg0626
次回は、どんな木目が出てきたか、いよいよ御開陳です。

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