2021年05月の
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岩絡み

2021.05.28

いま紫陽花が美しい季節。
御呼ばれで行った家の庭にも、とっても美しい紫陽花?が咲いていた。
ワーッ、キレー!と思わずつぶやく。
紫陽花に見えるのだが、よく見ると何か違う。
第一、花弁(本当は装飾花と呼ぶらしい)が一枚しかないし、
普通の紫陽花の葉っぱとは違いギザギザ( 鋸歯) がある。

そこで木や花の名前がわからないときにいつも頼るのが、
「このきなんのき」という樹木鑑定サイト 。
名前がわからないときに写真を入れて投稿すると、
見た人が教えてくれ、人のやさしさも感受できるうれしいサイトです 。

そうしたら答えてくれた方が二人いた。
「ツルになるアジサイの類ですが、白い装飾花が4枚ならツルアジサイ、これは1枚なのでイワガラミ」
「名前の通り、岩に絡むイワガラミ」とのこと。

それにしても、もう少しかわいい名前がないのかなー。
イワガラミでは少々イメージが違うけど。

小布施 □―

2021.05.23

長野の建設会社の社長に、「泉さんゆっくりして行ってよ!」
と引き止められ、小布施に立ち寄ることのになった。
小布施には随分昔、行ったことがあるが、
昔のことで、記憶がはっきりしない。
しかし、小布施の町は建築家の宮本忠長さんによる素晴らしい景観づくりの街、
ということは知っていた。
実際見て、 宮本さんはいい仕事をしたなー、と感激。
小雨で、夕暮れ時、さらに、コロナ禍で観光客は全くいないこともあり、
そんな幸運にも恵まれ、小布施の町を堪能することができた。
もちろん宮本さんの力だけでなく、町の人々の思いがあればこそ、
このような景観づくりができたのだろう。
で、歩いていたら立派な、美しい窓の蔵ががあった。
桝一という酒屋の蔵らしい。
この酒屋も街づくりに多大な貢献をしたに違いない。

桝一の店先に下の写真のような瓶が飾ってあった。
以前、どなたかにもらったことのあるお酒で、
アッ、ここにあった!!と感激。
美味しかったうえに、何たって瓶がかっこよく、
何時かまた手に入れたいな、と思っていたそのお酒が目の前にあった!
建設会社の社長の解説では、桝一の桝は、四角、一は一で、
このデザインになり、読み方はスクウェア ワンと呼ぶようになったとか。
イカシテル!。

鰻の寝床

2021.05.20

最近完成した幅が4m、長さ15mしかない細長い敷地に建つ住宅です。
建物は隣地や道路から多少は離さなければならないので、
建物の幅は3mしか取れない。
まさしく鰻の寝床のような敷地。

1階の親世帯のリビングの写真で、手前にキッチンとダイニングがあり、
その奥に畳を敷いた小上(こあが)りがある。
床が上がった分には引き出しを作り、畳は薄縁にして、床暖房を設けた。
最も奥の障子の先には猫の額程の庭があり、
ミズキを植え障子に枝葉の影が映っている。

2階は子世帯で、手前がやはりダイニングとキッチン、
その先にリビング、さらにその先にバルコニーがある。
上部には屋根裏部屋も作った。
この住宅、高級な食材の鰻のような2世帯住宅。

良寛の字

2021.05.04

新潟に北方文化博物館というのがあります。
博物館といっても、それは豪農の館を保存したもの。

ここは一般的な博物館の展示とは異なり、
あるべきものがあるべきところにあるのが素晴らしい。
すごく広い屋敷で、いろいろと面白いものがたくさんあったが、
巡っているうちに床の間に掛けてある軸が目に飛び込んできた。
なんと素晴らしい字!

素晴らしいとは思うけど、何と書いてあるか読めないし、もちろん意味も分からない。
だが、こりゃーただモンが書いた字じゃないなー、
ただただ凄いなーと思わずにはいられなかった。
力が抜けて 、外連味というものが全くない。
のびのびとして自由で、線と線がお互いに響きあい、
リズムがあり、明るく、華やか。

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下にあった解説文を読んだら、書いたのは良寛。
字は「見人無力下禅床」人を見て禅床を下るに力なし、と読むそうだ。
老いたからこそ人を見て、椅子から下りてどんな人にも接することが出来るようになった、
という意味とのこと。

下は北方文化博物館の建物の一部だが、良寛の字と通じるものを感じた。
このようなところまで辿り着くことができるのは何時のことだろうか。

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