2011年05月の
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地震・津波・原発 Ⅶ

2011.05.31

京都大学原子炉研究所の小出さんはとうとう国会にも出ましたね。

ところで、反原発、エコロジーの理論的支柱と言われる人に高木仁三郎と言う人がいます。
原発問題でいろんな情報を読んでいると、何度も高木さんの名が出てくるので気になり、
今読んでいるのがこの本。
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建築にかかわっているからエコロジストの本の内容はおおよそ見当がつくが、
読んでみたら全くの見当外れ。

ギリシャ哲学から起こし近代科学批判にまで至る本格的な理論書。
この批判が僕にとっては近代建築批判と重なり、ちょっと興奮気味です。
たぶん建築だけではない、ほかの分野にも通じるかもしれない。

こんなすごい本があるとは知らなかった。

プレモダン

2011.05.27

3月12日に長野での公演の予定があったが、地震の翌日で交通網が大混乱。
そんなわけで先日長野で改めて講演。
長野の駅を降りたら、かっこいい看板。
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畳一枚くらいのデカさ。
本物の善光寺の看板のレプリカだが、なんたって長野のシンボル。
駅にも飾ってあるわけだ。
それにしてもなかなかの文字。
モダンで、こじゃれたのより存在感がある。
伊勢に行ったときにもいい看板を見た。
今このようなデザインができなくなったのは何故?

津波・地震・原発 Ⅵ

2011.05.23

津波による被災地を見てきた。
被災地と言っても宮城県だけ。
仙台でレンタカーを借り、太平洋側の海沿いを松島から、石巻、南三陸、気仙沼へと北上した。
この辺りは以前、屋根に葺く天然のスレート石を見に行ったことがある程度で、初めての地ばかり。

松島はほとんど被害なし。
周りの地域が壊滅状態になっているのに、ここだけは5月の陽気にのんびりと何もなかったかのよう。
沖の島々が津波を防いでくれたのか。

You Tubeで南三陸をはじめ凄まじい津波の映像を今迄見ていた。
しかし、行ってみたら人影もほとんどなく、あっけにとられるほどに何もない。
それはそうだ、津波でみんな持っていかれたから当然と言えば当然。
それに家々があったころの南三陸を知らないから、無か有を想像するようなものだ。
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しかしかつての街中を歩いていたら赤いジャージーが目に付いた。
誰かのものであったに違いない。
この持主は助かったのだろうか?
やっと被災地の悲しみが込み上げてきた。
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気仙沼では本当に船が陸上に乗り上げていた。
それも何隻も。
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丸一日の慌ただしい視察だったが、
正直に言えば、気が抜けるほどに静かで、
たくさん見た津波の映像や被災者の姿からは程遠いものだった。
やはり僕らは当事者(被災者)ではない。
当事者(被災者)のことは想像力でしか理解できないのだろう。

良かった、デモをせずにすんだ

2011.05.07

先日浜岡原発のことを書いたら、
早速昨日、菅首相が全面停止を指示した。
僕が書いた、わけでは勿論ないのだが、
多くの人が思っていて、そういうことになったのでしょう。
それには巨大メディアの新聞やTVでない、新しいメディアの役割も大きかったと思う。

菅さんはボロボロになるぐらいに右から左からと殴られっぱなし。
よく耐えてるなーと思っていたが、
大英断だった。

それにしてもメディアはひどい。
停止指示に対して、電力は足りるのか、唐突すぎる、地元の経済はどうなるのか、人気取りに過ぎないとか・・・・。
そんな問題ではないでしょう!

政、官、財、学、メディアがいわゆる『原子力村』を作って来たわけで、
その馴れ合いの構造にだれも手を出せなかった。
菅さんはよくやったと思う。

浜岡が再開するようなことになれば、本当にこれはデモを起こさなければならない、と思っていた。

今回の停止は日本国民が賢くなってきた証じゃないかな。
いつも書き込みしてくれているオジャマ虫さんのお勧めを紹介しておきます。

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