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2014年11月の
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山口・島根の旅 Ⅴ 石州瓦
2014.11.20
先週書いた赤い瓦は石州瓦と言います。
今回の旅の目的の一つはこの石州瓦を焼いている、
島根県の浜田市にある亀谷窯業を訪ねること。
今の時代は何でもカタログを見て製品を判断するが、
物の本当の美しさは現物を見ないとわからないし、
製造元を訪ねると思わぬ発見がある。
亀谷窯業の赤い瓦の釉(うわぐすり)は、松江あたりで採れる来待石(きまちいし)という石から作ったものとか。
しかし、今やこの来待石から作った釉で瓦を焼いているのは亀谷窯業だけになったそうだ。
来待石から作る釉は昔ながらの製法で手間がかかる。しかし美しい。
亀谷さんはやせ我慢をして、この来待石の釉にこだわっているそうだ。
こういうモノ作りの覚悟って、いい!
また、この釉で焼いた敷瓦(しきがわら、瓦のタイル)もいい。
赤い瓦はそうそう使えるものではないが、このタイルは使えそう。
実は、この敷瓦を見るために行ったのだが、行ったかいがあった。
山口・島根の旅 Ⅳ 赤い瓦
2014.11.14
裏日本では赤い瓦の屋根を見かける。
これは決して西洋の赤い屋根をまねたものではなく、列記とした日本の瓦だ。
裏日本は寒く、僕らがよく見かける燻色の瓦では、凍害で割れることがある。
(凍害→瓦に浸み込んだ水が凍ると膨張し、瓦を割ってしまう)
そこで釉(うわうすり)をかけて焼くことにより凍害を防ぐが、釉をかけるので照りがある。
その釉がたまたま赤かったので、赤い屋根が出現することになった。
僕らにとって屋根は黒、黒じゃないと屋根らしくない、
日本の屋根は何たって黒、黒じゃないとダメと思ってしまっている。
だから、赤い瓦屋根を見ると何か、変だよね~、と思ってしまう。
裏日本に近づくとポツポツと赤い屋根が現れ始めるが、何か違和感を感じる。
しかし裏日本の真っただ中に近づくにつれ、だんだん赤い屋根が増えて、
その内に、ほとんどの屋根が赤ばっかり、集落全体が赤い屋根ばっかりになってしまう。
その頃になると、見慣れてしまったのか屋根が赤であることに何の違和感もなくなってしまう。
それどころか、たまにある黒い瓦屋根が陰気にさえ見えてしまったりする。
人間の観念っていい加減なもんだなー、とつくづく思う。
台風とともに移動したので嵐の中の赤い屋根の集落の風景です。
石見銀山にある熊谷家住宅(重文)の屋根です。
この屋根は美しかった。
山口・島根の旅 Ⅲ 船の倉庫
2014.11.10
萩で印象に残ったのは、
毛利藩主の船を格納していた建物。
かつてこの場所は海に面して、自由に船を出し入れできたらしい。
お城の石組みのようなところまでは水が入り、たやすく船を入れることができたのだろう。
内から入口方向を見ると、
ヨーロッパでは似たような造りの建物を見たことがあるが、
日本では珍しいのではないか。
ところで、萩では萩在住の建築家、山本道善君がいろいろと面倒を見てくれ、、
その上に、超美味しい日本酒のお土産までくれた。
このお酒、超美味しい!
ビンもかっこいいけど、開けたらあっという間になくなってしまう美味しさ。
大峰酒造と言うところが作っているらしいが、
ホームページも美しく、
「ミシュラン3つ星レストランや様々なブランドのパーティなどで、その芳醇さが評判となり、
生まれ変わって間もなくニューヨークや香港など、世界6 か国で展開されるように。
遂にはスイスで開かれた「ダボス会議2013」での日本政府主催の晩さん会にて各国首脳に振る舞われ、・・・・・」というお酒らしい。。
最近雑誌に掲載された建物
2014.11.03
「蛍遊苑」が現在発売中の新建築 2014年 11月号 [雑誌]に掲載されています。
それから新建築 住宅特集2014年7月号に「奥の家」
同じく新建築 住宅特集 2014年 9月号に「小屋」がそれぞれ掲載されています。
よろしかったら覗いてみてください。
山口・島根の旅 Ⅱ 四角い竹 ☆
2014.11.01
山口市の瑠璃光寺五重塔を見た後、萩へ。
萩の街に入る手前に、毛利家の墓所がある大照院に寄る。
大照院は重要文化財で、現在保存修理工事中、その工事現場の見学。
この瓦は「切り落とし」と言って、先っちょのエッジを直角に落としてある。
最近の瓦はこの先っちょが丸みを帯びていてダラッとし、締まりがないが、
この瓦はエッジが立つことで、陰影がはっきりして美しい。
瓦らしい燻(いぶし)瓦。
大照院は保存修理中で全容を見ることはできなかったが、
ついでのことと思って見た、毛利家の墓所に、ビックリ。
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アンコールワッやトボルブドール程ではないかもしれないが、、
石、石、石の灯籠がいっぱい!
この風景、灯籠好きにはたまらないだろうな。
後でわかったのだけど、この墓所、国指定史跡に指定されているそうだ。
もう一つこの大照院で、またビックリしたことは、四角い竹に出くわしたこと。
竹の断面って当たり前のように○と思っているが、何と、四角いのが自然に生えていたのだ。
(写真ではわかりにくいけど、肉眼だとはっきりと四角)
この四角い竹、生えている場所はほんの2~3坪ほどしかないが、
知ってる人は知ってる、チョッとしたものらしい。
数年前に亡くなった左官の名人、榎本新吉さんも、
この四角い竹を求めて、わざわざ東京からここまで来たそうだ。
思わぬところで、我が尊敬する、榎本新吉さんの名を聞いた。