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非線形をもった動的平衡

2009.06.18

以前に書いた福岡伸一さんの「生物と無生物の間」の次の本、「動的平衡」の紹介。
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・「…不可逆的な時間の折りたたみの中に生命は成立する。
生命を「部品の集合体」という物質レベルでのみ考えると、
時間の重要性を見失ってしまう。・・・」

・本の最後の最後の文「…私たちが線形性から非線形性に回帰し、
「流れ」の中に回帰していく存在であることを自覚せずにはいられない。」

・「生命、自然、環境ーそこで生起する、
すべての現象の核心を説くキーワード、
それが≪動的平衡≫だと私は思う。
間断なく流れながら、精妙なバランスを保つもの。・・・」

生物学は建築に関係なさそうに見えるけど、設計のプロセスはまさにこうあるべき、
と確信させる言葉だった。

コレデイイノダ

2009.06.15

僕が所属する会では、一年に一回、総会を近県のどこかに泊まり込んでやる。
もちろん総会は深夜まで続くわけでなく、温泉に入った後は懇親会、
そしてどこかの部屋に集まって飲み過ぎ、
というのが決まりみたいになっている。

今年は東京の檜原村の三頭山壮という旅館だった。
東京都下とは言え、檜原村は驚くほど山深いし、
標高も700メートルあるとかで、結構涼しい。
東京にこんなところがあるとは知らなかった。

この旅館の夕御飯がよかった。
20種類の山菜が出てきた。
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素材は旅館の方が近くで集めてくるらしい。

これまで旅館の食事には辟易としたことが多かった。
大体同じようなもので、
刺身に、天ぷらなどがズラリと座卓の上に並ぶ。
別にこんなものを食べに来たわけではないんだけどなー、
といつも思ってしまう。
しかしここの食事はここでしか食べられない素朴なもの、
それでいいんだよねー。

このねじり返った気持ち…

2009.06.10

地下鉄の網棚の上を見上げたら、
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ヒャー、ハサドさんジャン!
挟土秀平さんはカリスマ左官屋として売り出し中。

ほっ、ほー左官屋もここまでなったかと、
うれしいような、でも、いいのかなーと変な気分。
確かにハサドさんは一見、苦み走っているし、
焼酎のコマーシャルにピッタシのお顔、
だけどそれはそれとして…。

壊滅寸前の左官仕事の復興には、
このようなカリスマ左官屋を生み出すのも手、だ。
一方左官仕事はその地域の職人が、地域の材料で地域の風景を作ってきたことから考えると、
ちょっと違うんじゃない?と思ったりもする。
つまりリージョナルな世界なのだ。
ハサドさんのスタンスはカリスマ左官屋として消費されてしまいそう。

だけど、左官仕事はすでに地域の風景を作りだすものではなくなっている、のも事実。
と言って、その事実をそう肯定したくない気持ちもある。
う~~~~ん、ねじれ返ったこの気持ち・・・。
それは日本の住風景が抱えている大きな課題だ。

トイレ壁新聞

2009.06.08

事務所の壁にはウェブから印刷したものがトイレの壁にペタペタと貼ってある。
読んで、これは所員にも読ませたい、と思ったものを張っておく。
(読んでいるかどうかは知らないけど、時々話題になるからそれなりに読んでいるのかも)
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メルマガからのものでは、宇宙科学研究本部JAXA。
宇宙科学研究本部は”はやぶさ”のニュース以外に、研究者が替わり番子に書いているもの。
その中で海老沢 研さんのものが本当に面白い。滅多に書かないけど、海老沢さんのHPにも再掲載されています。
それから森本喜久男さんのメルマガ。
森本さんはカンボジアでクメールの絣を復元し、事業化している方です。
これはHPからなのだが、小説家の保坂和志さん。
保坂さんのは知的な刺激を受けます。

泉事務所のトイレはご覧になれないでしょうから、
よろしかったらネットで覗いて見てください。

コロコロPK

2009.06.03

少年サンデー、少年マガジン、懐かしい。
僕が、確か小学5年生頃に創刊された。
団塊の世代を対象に、ちょうど購買層が広がり発売されたのだろう。
最後に買ったのは、サンデーかマガジンだったかは忘れたけど、
確か「あしたのジョー」の最終回だったような気がする。

そして恥しながら今日、何十年ぶりにか少年マガジンを買ってしまった。

と言うのはTV「やべっちFC」の後の「GET SPORTS]で遠藤保仁特集をやっていていた。
遠藤保仁はサッカーファンなら誰でもご存知、「コロコロPK]のボランチ遠藤保仁。
TVと漫画の「W杯予選突破目前本格スポーツドキュメンタリー」コラボで、
遠藤保仁物語を少年マガジンでもやるとのこと。
乗せられて買ってしまったのだが…、
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これが、結構泣かせるんだよね。
僕が小さかった時にも「若乃花物語」「栃錦物語」「長嶋物語」なんてのがあった。
あのころは夢中になって読んでたんだと思う。

W杯予選もいよいよ大詰め。
できたら本戦の桧舞台でコロコロPKを決めて世界を驚かせる、
なんて思うだけでも楽しい。

左官礼賛

2009.06.02

一時、風前の灯だった左官仕事が、
ここのところ見なおされつつあります。

この機運を作ったのは一部の左官職人、建築家ですが、
もう一つメディアの役割がありました。
そのメディアの中でも最も中心的役割を果たしたのが、
雑誌「左官教室」、 「月刊さかん」の編集長の小林澄夫さん。
小林さんの役割は本当に大きかったと思う。

小林さんはこれまでにもたくさん本を出しておられるが、
新しい本「左官礼賛Ⅱ」が出た。
その朝日新聞の書評、と本の表紙。
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小林さんは思想家、哲学者と言ってもいい。
現代に「左官仕事」を蘇らせることは、
現代社会への挑戦、なのだ。

「家づくり学校」スタート

2009.05.25

「家づくり学校」が昨日からスタート。
当初、入学予定者数を30人としていたが、
応募者が思いのほか多く54名になった。
仕方なく、お断りせざるを得ない方が出てしまった。

会場はF.L.ライトが設計した自由学園。
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どのような方が入学したのか興味津々。
皆さん大変熱心。
この様子を見て、学校を開いてよかったと思った、
と同時に責任を痛感した。
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建築家を目指す人がもう一度勉強する場所が世の中にない。
大学では、建築の基礎しか教えられない。
多少建築設計にかかわった後、例えば30歳前後とかで、
このような学校でもう一度勉強することは必ずや有意義なことだ。
今建築のテーマは多岐にわたり、自分に合ったテーマさえめぐり合うのが難しい。
そんな人たちのために開いたのが今回の学校の目的の一つ。
全10回だが、終わる時には皆さんに喜んでもらえるようにしたい。

大谷石 Ⅳ

2009.05.23

大谷石の見学の途中に見たものですが、
これ、何の畑かわかります?
畑の畝(うね)にしては広い。
でも、畝のない畑があるかもしれない、
なんて考えていたら・・・・。
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案内した人の説明では、鹿沼土(かぬまつち)を干しているとのこと。
透明のビニールシートをかけ、また雨に濡れないようにしているわけだ。
鹿沼土は園芸に使われる土で、
丸くて、軽く、指で押し潰すことができる。
多分水持ちが良く、かつ水はけもいいんでしょう。

僕が何で鹿沼土を知っているかと言うと、
実は左官の材料として混ぜて塗ったことがあります。
プツ、プツと面白いテクスチャーになります。

それにしても生産の現場は面白い。
大谷石もそうだけど、
へーっ、こうやって作ってるの、と妙に感激する。
また同行した人が園芸材料はネットショップでよく売れるとのこと。
なるほど、こういう物は買っても持って帰るのも大変だから、ですね。
見学って、いろんなことが発見できて楽しい。
子供たちにもこういうのをもっと見せればいいと思うんだけど。

大谷石 Ⅲ

2009.05.16

次に大谷石の石切り場へ。
先日の深岩石は青空のもと山を削っていたが、
大谷石は逆に地中深ーいところで採掘している。
このような地中に掘った井戸のような、
絶壁の縦穴を下りていかなければならない。
怖っ!
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そうするとこのような大空間が何段にも横に広がっている。
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怖~い階段をだんだん下りていくと、地下70メートルの地底で大谷石を掘っている人に出会う。
掘っているこの人を含め、この巨大な地下洞窟で働いている人はわずか3名。
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この方は15歳でこの仕事をはじめ、現在71歳。
大谷石採掘職人もほかの建築職人と同様、後継者がいない。
自然石が好きで設計に随分使ってきたが、
あと何年使い続けられるだろうか?

工業化→大量生産→商品化→使い捨て
そんなものばっかり。

地中深くから掘り出される大谷石はその真逆。

建築を通して僕は社会を見るけど、
政見演説もこのような観点からみると面白い。

大谷(おおや)石 Ⅱ

2009.05.11

先日の石切り場の遠景が何故、様になっているか?
よく言われるように山を崩すとシゼンハカイ!と問題になる。
でもこの風景にはそん感じがちっともしない。
むしろ、美しい、と思いませんか?
何故だろう?と考えたのだが、
切り出した面に「秩序」があるからでしょうね。
大谷石を切り出すときは、垂直に、そして水平に(かなり厳密に)切り出す。
結果的にそのような垂直、水平の幾層ものの組み合わせで造形さることになる。
ダイナマイトで、ドカーンというようなことはしない。
山を崩すといっても、丁寧に、丁寧に、なんですね。

大谷石 Ⅰ

2009.05.08

どういうわけか、またまた大谷石の石切り場へ。
今回は大谷石を結構使う建物があり、建主しさんにその産地を是非見てもらいたくて。

大谷石の産地は栃木県宇都宮市の大谷。
大谷石は塀とか敷石によく使われていているので、ご存じの方も多いに違いない。

まず最初は深岩(ふかいわ)と言う大谷石に似た石の石切り場へ。
遠くからこの石切り場が見えると皆ワーッ、と歓声。
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自然破壊と言えば確かにそうかもしれないが、この景観は様になっている。

石切り場に近づくとこんな感じ、すごい!
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近くで見ると、何かインカの遺跡のような感じもするけど、
この石のステージの上にいると気持ちがいい。
石を踏む感触が硬すぎずに心地よい。

この上にカッコ良く屋根をかけて喫茶店でも作ったらおもしろそう、
と石切り場の人に言ったのだけど、
ぜんぜん相手にしてもらえなかった。
場所は貸してもいいけど、自分では経営したくないな~、とのことで、
誰かいません?

「聖地巡礼」展

2009.05.05

連休も残りわずか。
結局、この連休は毎日何かしら仕事場へ。
とにかく仕事場に一日一回は行かないとダメ。
と言ってそれが嫌なわけではないんだけど。

昨日はその前に恵比寿にある東京都写真美術館へ。
野町和嘉さんの「聖地巡礼」を見に行って来た。
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宗教を無くした私たちに何か訴える力がある。
21世紀は宗教の時代だともいわれるが、
確かに宗教でなくとも、宗教に代わる何かが必要なのかもしれない。
特にこの日本においては。
と言ってそれが何か?それがなかなか見いだせない。
僕の仕事の分野で言うと、美しい街並みを形成するにはどのようにしたらいいのか、
とも繋がる問題だ。

展覧会は17日まで。
野町さんのギャラリートークがある時がお勧め。

ガラスブロックがグァーと開いて・・・・Ⅱ

2009.05.03

で、「ガラスブロックがグァーと開いて・・・・」の続きだけど、
おじさん二人の銀ブラの目的地は「CHAGINZA」。
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インテリアが上手い。

本来、御茶葉の店だが美味しい日本茶を飲ませてくれる。
その上、
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こんなにキレーナお姉さんがお茶をたててくれた。
このお姉さんにブログにお顔の写真を載せていいですか?と聞いたら、
どうぞとニッコリ。
たぶんダメだろうなと思っていたのだが、軽くOK.

さすが・・・。

ガラスブロックがグァーと開いて・・・・

2009.05.01

銀座とか表参道に最近、外人の建築家の設計によるブランドショップのビルが続々建っているけど、
その中で僕が好きなのは銀座のエルメス。
晴海通りとソニー通りと言うのかな?、ソニービルの横の細い通りとの角にある建物。
全体がガラスうロックで覆われた建物で、あー、あれかと思い出す方も多いに違いない。
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ガラスブロックでできているけど高質な感じがせず、それどころか色気さえ漂う。
(僕はこういう建物は設計しないけど、実は好きなんです)
設計者はレンゾ・ピアノと言う関空を設計した人。
何でこんなことを書いたかと言うと、
「草加せんべいの庭」の建主しさんが銀座にいい店があるから見ない?と誘われて、
男二人で銀ブラ。
目的の店はエルメスではなかったのだけど、
連れの建主しさんが以前ここの前を通った時に、
「このガラスブロックがグァーと開いて車が出てきたんだよー!ビックリしたなー、も~!」と興奮気味に教えてくれた。
だからガラスブロックの奥は駐車場。
で、その部分の写真だけど、どこが開くかわかります?
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外人の建築家って本当にやることが徹底してるなー。
よくぞここまで、ディテールを詰めたもんだ。
座布団五枚、です。

またまたApartment鶉(じゅん)での催し物

2009.04.27

Apartment鶉(じゅん)のオーナーからジャズコンサートを開くから来ない?とのお誘い。
またまたApartment鶉での催し物の紹介です。
「Janette&AIR 魅惑のジャズヴォーカル」というのが題名で、
ジャズボーカルはちょっと弱いのだが、
設計者として馳せ参じざるをえない。

行ってみたら大盛り上がり。
御年配向けの楽しいコンサートでした。
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上手い演奏にもかかわらず、気取らずにジャズ風「サザエさんのテーマソング」などもあった。
中休みには池のほとりの庭で、片手にアルコールで談笑。
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先日の「たゆたゆ」に限らず、都市の中の小さな集合住宅でこのような催し物が開かれるのはうれしい。

同潤会アパートがそうだったように、
集合住宅がただ住むだけの場所でなく、都市機能の一部も担うものになればと思う。

たゆたゆ

2009.04.25

丁寧なお手紙が来て、
Apartment鶉(じゅん)のギャラリーで展覧会をやりますので是非見に来てくださいとのこと。
展覧会をやるのに建物の設計者にまで案内が来るのは珍しい。
拙作Apartment鶉が気に入り、この空間を生かした展覧会をやりたいようだ。
となれば是非見たいもの。
展覧会のテーマは「たゆたゆ」。
枝垂れ桜が真っ盛りの天気のいい日に見に行った。
若い男女がいっぱい。
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でもギャラリーでやる普通の展覧会とは様子が違う。
プロジェクターで写真のスライドショウーをやっている展覧会らしいものもあったが、
露店があったり、
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木にはいろんなものがぶら下がっていたり、
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自作の靴を売っている子もいる。
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キュッ、キュッとDJをやっている子もいる。
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フォーマンス?をやっているような子。
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シャボン玉をやっている恋人同士もる。
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このような使われ方をするとは設計者も想像だにしていなかった。
人に見せるというより自分たちが楽しんでいるよう。
いろんなジャンルの人が寄り集まって行う自由な雰囲気のイベント。
この若者たちが30年たった頃日本も随分変わっているだろうな・・・。
楽しいうららかな春の午後でした。

ブッチギリ剪定

2009.04.07

以前から何でこんなに毎年毎年街路樹を剪定するのか疑問に思っていた。

街路樹の剪定にはいろいろと議論があるらしい。
落ち葉問題とか、見通しが悪くなるとか、単に公共事業の一環というのもある。
かなり難しい問題のようだ。

まっ、そのような問題は置いておいて、
先日見た環8の街路樹はこれはこれで純粋に造形として見れば面白そうだが、
生き物としてみたらチョッとかわそう。
ブッチギリ剪定だ。
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次の写真はフランスの田舎町のグレーというところで見たもの。
コブコブ?げんこつげんこつ?
思わずニコッとしてしまった。
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外人の親類

2009.04.03

身内ことで恐縮だが、
僕の親類にフランス人がいます。
姪の旦那です。
いま日本にいてJAZZピアノを弾いています。
名前はフレデリック

何で姪がフランス人と結婚したかというと、
バイオリンの勉強のためフランスに留学したのが、事のきっかけ。
多分、目の青い子(彼の目はそんなに青くないけど)と結婚することになるのでは?
と僕は思っていたが、案の定そうなってしまった。
妹夫婦はかなり心配していたようだけど、仲良くやっているよう。

で、彼のコンサートを先日、青山のMANDALAに聞きに行った。
身びいきかも知れないけど、
なかなかいい!
現代音楽と民俗音楽、にロックを融合させたようなJAZZ。
世界がハイブリッドしている。
彼の作曲もあった。
あんな音楽、聞いたことがないなー。
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中央でピアノを弾いているのがフレデリック。
オジサンとしても、彼が活躍してくれることを祈るばかり。
(ちなみにNHKのフランス語講座にも出ていました。)

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