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豪農の館

2010.04.01

新潟に用事があり、北方文化博物館に行った。
越後の豪農の姿を今に伝える館。
民家はずいぶん見てきたけど、
母屋だけでなく屋敷の姿を残しているところは少ない。

昔の庄屋って本当にすごかった(凄過ぎ)と実感させられる。

ただ金持だったということではなく文化財もたくさん保有していたようだ。
その中に良寛の書があった。
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いい字だ。
自由闊達。
こんないい字、一生努力しても書けないだろうな。

ところでこの字、なんて書いてあると思います?
「人見無力下禅床」
人を見て禅床を下るに力なし

捨己の建築

2010.03.21

雑誌の取材で名古屋の八勝館へ。
と言っても八勝館って何?と思われる方のために簡単に説明すると、
かつては魯山人も常宿にしていた旅館で現在は料亭になっている。
八勝館には堀口捨己(すてみ)という建築家が1950年に作った、
「御幸の間」と呼ばれる素晴らしい建築があります。
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昭和天皇は終戦後、日本各地へ復興視察と国民を励ますために巡行されたが、
この「御幸の間」は名古屋への巡行を契機に宿泊所として作られたものだ。

日本の巨匠と呼ばれる建築家は何人もいるが、
この「御幸の間」を設計した堀口捨己(1895~1984)は、
巨匠の中でも、実は僕が最も尊敬する建築家。

近代建築を見て感動するということはあまりないのだが、
八勝館「御幸の間」には十数年前一度訪れたとき、いたく感動した。
その時はこの建物を見たくて、昼ご飯を食べることで中に入ることができた。
料亭だからそれなりのお値段だったが奮発しての昼御飯。
(建築の勉強にはお金がかかる)
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今回久しぶりに訪れたがやはりいい。
数寄屋建築と言ってしまえばそれだけだが、論理と身体性が溶け合って自由自在。
堀口捨己は大学の研究者でもあったから、
自作においても論理的な空間構成をしていることが読み取れる。
と言って理屈っぽくなく、その論理が身体的空間を生み出すことに生かされている。

僕もこのレベルまで到達できるか、
叱咤される思いがした。

皆さんもぜひ八勝館「御幸の間」を体験してみてください。

嘘も、本当も、

2010.03.14

京都って、細かいよなー。
何がって?
建築が。
狭い京都盆地にぎっしりと建物が建てられてきたから、
ちょっとしたスペースでも無駄にしない習性が歴史的に作られてきた。
それに都が長いから文化の集積度も高く、設え、室礼もチマチマしたものになる。
ヨーロッパで言うとベネチアもそう。

一年間京都でやっていた学校が終わり、
主催者の方と行った宮川町のバーの庭の写真です。
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この竹林の庭の奥行きはどのくらいあると思います?
5メーター?10メーター?
いえいえ、多分1.8メーターぐらいでしょう。
なぜこんなに深く見えるかと言うと、向こう側と左右の壁全面に鏡を張ってあるからです。

京都ってホントによくやるわい!と感嘆。
ちっちゃな敷地の隅から隅まで生かしている。

一方、奈良だったらこんなことはやらないだろう。
奈良の文化はおおらかで、ズボッとしている。
「それそのもの」で嘘をつかない。
片や京都は嘘だらけ。
嘘というのは言いすぎか、「見せる文化」と言っていいかもしれない。

学校の主催者の方に夜になると、いろんなところに連れて行ってもらったが、
京都は深い!
東京の僕らには窺い知れないものがある。

で、京都と奈良のどちらが好きかと言うと、
どちらも好き。
そのことは嘘も本当も好き、ということになるのだけど、
どちらにも真実がある、
と言った方がいいのかも。

学校のお知らせ

2010.03.09

僕は建築家が本職だが、
ここのところ若手の設計者育成にも時間を費やしています。
一つに日大で教授をやっているが、
その他に来年度は引き続き「家づくり学校」を、それに新しく「泉幸甫住宅デザイン学校」を始めます。

第1期「家づくり学校」は大変好評でした。
これで卒業しまうのはもったいないと、第1期生のために2年生を設けることにし、
引き続き学校に来てくれることになりました。
2年生は座学でなく、材料生産の現場などを見学して回ります。
新たに1年生も募集します。

「泉幸甫住宅デザイン学校」は工務店に勤める人などの基本的設計力向上を目的にした学校で、
「チルチンびと」という住宅雑誌を発行している風土舎(東京神保町)で行います。
こちらの方は取り立てて公募はしてませんが、
設計の基本をしっかり学びたいという方は私の方にメールしていただければ、
入学のチャンスはあります。
こちらの締め切りは20日頃までです。
興味のある方は、是非どうぞ。

HOLY SPACE

2010.02.28

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オッと、いきなりキツネさんです。

建築の設計をやっていると、お祭りごとでいろんな宗教に出くわす。
地鎮祭や上棟式は神式で行われるのが一般的だが、
キリスト教、仏教、さらに新興宗教のそれに出たこともある。
僕は無宗教だから、クライアントの信じる宗教次第、というわけだ。キリスト教での地鎮祭では御家族と一緒に讃美歌を歌ったことがある。
信じてない宗教のにわか信者然となるのは面映ゆい。
いいのかな・・・。
面白かったのは山伏による地鎮祭だった。
山伏さんがホラ貝をボー、ボート吹き鳴らし、さらに刀をエイ、エイと振り回したことがあった。

ところで、お屋敷にはよくお稲荷さんがあり、これは結構めんどくさいことになる。
建物の配置によっては動かさざるを得なないが、そうそう動かすことはできない。
お稲荷さんはたたりの神とも考えられているようで、
移動するだけでも大変。
廃棄などとんでもないこと。

先日、敷地にあるお稲荷さんを住宅の建て替えに伴って新しくされたが、
「泉さん、稲荷さんの落慶法要にも参加してよ」とのこと。
建物の完成祝いにはよく出るが、稲荷さんのそれは始めて。

稲荷さんってな~に?と前から思っていた。
土俗信仰?
それとも鳥居があるし…神社に関係するもの?
でも、お寺の境内にもあったりもするから何だろうと思っていた。

で、今回のお稲荷さんのお祭りに来たのは豊川稲荷のお坊さん
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このお坊さんは永平寺で修業された方で、
永平寺は曹洞宗、つまり禅宗というわけだ。
直礼(なおらい)の時このお坊さんに稲荷信仰に付いて講釈を承ったが、
その系譜は簡単に説明できるほど単純でないようで、
豊川稲荷が曹洞宗と合体したもの、ということだけはわかった。
へー、稲荷と禅宗の合体かー。
また豊川稲荷は商売繁盛の神様でもあるようで、
「泉幸甫建築研究所、商売繁盛。○○建設、商売繁盛」と何度もお経をあげていただいた。
頼んだわけではないのだが、ご利益があるかも!

このお稲荷さん、道路から見ると新築した住宅の奥の、
民家に囲われたひっそりとした庭にあり、Holy space(神聖な場所)となっている。
この様な空間が住宅の中にあるのも決して悪くはないな。

春近し。

2010.02.24

昨年から作っていた那須の別荘がほぼ完成。
今年は雪が多いようで、
窓からは一面の雪景色。

ダイニングはオコタのある茶の間のようです。
雪を見ながら、炉端焼き。
換気は焼肉屋と同じく、下の方に引きます。
建主しさんが、「今度焼肉をやろうよ」とのこと。
雪が残っているといいなー。
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相変わらず東へ西へ。
行く先々で、勇壮な景色を堪能できます。
浅間山です。
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富士山です。
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でも富士山は雪が少なそう。
もう春間近。

人面木

2010.02.20

自宅近くの公園を歩いていたら、
なんだか絵本に出てきそうな木じゃありませんか。
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ニシオギ

2010.02.17

打ち合わせの帰り道、JR西荻窪の南口で見た飲み屋街。
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2~3街区が飲み屋でぎっしり。
ニシオギには何度も来たことがあるのだが、
へー、こんな所もあったのかと感激。
事務所の所員と一緒にいいなー、いいなーと言いながら飲み屋街を見て回った。
妙にデザインしてなく、つまりコジャレてなく、
なぜか落ち着く。
街並みだっていいじゃないか!と言いたくなる、

周りは鉄筋コンクリートや鉄骨の建物だが、
この街区は古い木造の2階建てばかり。
だから建物の、街の肌合いが違う。
調べてみればわかると思うが、このように木造の密集地が駅直近に残っているのは、
地権と都市計画法、建築基準法が目指すところとの齟齬で生まれた風景に違いない。

でもこの齟齬、がいいんだなー。
東京にはこのような駅近の飲み屋街が残っているが、
へんに再開発なんてして欲しくないもんだ。

ところでこのニシオギで、飲んだか飲まなかったか?
残念ながら真っ直ぐ事務所に帰った。本当に!!

一生に一度しか流せない涙

2010.02.15

この季節になると各大学の建築学科では卒業設計の審査会があります。
学生にとって卒業設計は一生に一度のプライドをかけた戦い。
優秀な作品には賞が贈られ、また全国の卒業設計制作展に出品されます。

今年は集合住宅の作品が多かったが、
その中でも審査員の先生に人気があったのがこれ。
圧倒的な、1メートを超える模型です。
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上の作品のコンセプト模型がこれ。
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全体の形から小さなスケールに至る、段階的なプロセスを経た思考があったことが成功した原因のようだ。

ただ、先生ごとに審査の基準が違っているから絶対的なものはないはずで、
実際に設計しているプロの先生に人気があったのはこれ。
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ところで僕が一番評価したのは次です。
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疲弊した地方都市の再生を考えたもので、街全体をホテルに変える案。
レンガの街にふさわしく、レンガの塀をグルグルと繋げて、
もう一度街並みを再構成している。
歯抜け状態になった敷地は広場になったり。

学生の案はどれもそのままやれるものではないが、
現状を批評的に見、こうやったらよくなるのではとの提案だ。
日頃、リアルな世界に埋没させられている自分にとって、
卒業設計の審査は楽しい一時だ。

ところで、賞をもらった学生の中には感激のあまり涙、涙の子もいます。
頑張って報われた、いい涙、いいな~!
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美しいタワーになれるかⅡ

2010.02.05

前回書いた「君たちは東京タワーと、エッフェル塔ではどちらが美しいと思うかね?」と、
僕らに問うた先生(近江栄先生)の話の続き。

この話は大学の建築学科に入ってすぐの授業でだった。
高校までは一方的に教え込まれる授業だったが、
自分はどう考えるか、という質問自体が新鮮で、
大学の授業はさすがに高校とは違う、とうれしく思った。

で、その質問に対しかなりの学生が東京タワーを支持していたようだ。
それに対し先生は、
「これから建築をやろうとしている君たちは何を考えているんだ」と言わんばかりに不機嫌そうに、
東京タワーよりエッフェル塔が美しいと思う理由を話し始めた。

「まずエレベーターの付き方を考えてみろ。
東京タワーは4本の脚の真ん中にエレベーターがぶら下がり、
イチモツをぶら下げているようなもんだ。
だが、エッフェル塔は脚元をスッキリさせるため、
エレベーターをわざわざ脚の中に入れ、斜めに走らせているではないか…・。
建築のデザインを考えるとはそういうもんだ・・・・。」

建築のことが何も分からなかった頃だけに、
この話は強烈な印象として残っている。

ところで、後輩の若い建築家に近江先生から昔、先のような話を聞いたと話したら、
「僕も聞きましたよ!」とのこと。
先生もこの話が気に入っていたのだろう、30~40年間話し続けていたのでは。

美しいタワーになれるか?

2010.01.31

東京在住の人は結構目にしていることだろうが、
東京スカイツリーが日増しに延びている。
大学に行く途中、総武線の窓からついつい見てしまう。
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先日仕事で浅草に行ったが、近くで見る東京ツリーはすでに結構な高さ。
現在200メートルぐらいらしいけど、最終的には600メートル以上になるらしい。

ところで、「東京タワー」は僕が小学生の時に建った。
父が東京土産に「紙で組み立てる東京タワー」を買ってきてくれたことを覚えている。
東京タワーの建設はその当時、一大イベントだった・・・。

実際に見たのは高校の修学旅行の時だったが、
ふーん、といった感じで何の感激もしなかった。
こう言ってしまうと東京タワーがかわいそうだが、
デザインされているというものでもないし、単なる電波塔。

大学の建築学科に入った時、
「君たちは東京タワーと、エッフェル塔ではどちらが美しいと思うかね?」と僕らに問うた先生(近江栄先生)がいたが、
今、思うとナカナカいい問だった。
建築の学生に「建築」とは何かを考えさせる問だ。

果たしてスカイツリーが後世にまで愛されるような東京のシンボルとなれるか?
立ち上がるのを興味深く見ている。

お宝ガラクタミュージアム グラマラス猫

2010.01.24

2002年にメキシコに行った時のお土産です。

なぜメキシコに行ったかと言えばバラガンという建築家の作品を見るため。
建築に門外漢の方にバラガンのことを説明すると、
彼の自邸は世界遺産にもなっていて(もちろん彼の作)、
幾何学的でモダンではあるが、
メキシコの民家にあるような色を使ったカラフルな、
地方主義とが調和した建築を作った人。

バラガンだけでなく、
メキシコの芸術家には生命力にあふれ、豊かな色彩を使った人が多い。
シケイロス、ディエゴ・リベラやその奥さんで日本でも最近話題になったフリーダ・カーロなど、
たくさんの画家を輩出している。

そのような国の土産だからか、
お土産もカラフル。
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木を彫り、着色したものだが、
メキシコの伝統工芸でアレブリヘスと言って、
お土産品から作家ものまでいろいろ。
この猫は有名なアレブリス作家のものらしいが、名前は忘れた。

片足を垂らし、台に乗っけるように作ってあるのがいい。
この猫、以前いたトイレから移動し、
現在、階段の正面から、
上がって来る人間を見下ろしている。

近日公開!

2010.01.20

京王線の杉並区、八幡山で現在建設中の集合住宅が3月に完成します。
4月から入居可能です。
今までに作ってきた一連のApartment○○シリーズの最新版です。

八幡山の駅から歩いて2~3分の駅近。
日当たり抜群! 南側は公園。

敷地は東西に長く55メートル、
でも南北方向は広いところでも15メートルくらいの細長い敷地です。
そのような敷地でも中庭があります。
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中庭にはバーベーキュウコーナーもあります。
もちろん植栽を施し、緑一杯のアパートです。
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入居に関心がある方はリネアのホームページへ。
「上高井戸1丁目プロジェクト」で出ています。

文化学院

2010.01.18

先日、お茶の水のマロニエ通りを歩いていたら、
向こうから声をかけてくるような建物があった。
自然と呼ばれるままに近づいてみたら文化学院の建物。
たたずまいが良く、かわいい。
この良さは写真では伝わらないと思うけど、
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ところで、この道は何度も通っていたはずだが、
あれっ、こんな建物あったっけ?
確か古い建物はあったけど、何か変わってしまっている。

チョットだけ敷地に無断侵入してみたら、
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通路は曲がって視線が変化し(建築的にはシーケンスの変化というんだけど)、ますますいい。
事務所に帰って調べてみたら、
最近建物の一部を残して新しくしたらしい。
僕を呼んでいたのはその残した部分だった。

文化学院は1921年に 西村伊作という人によって創立されたらしいが、
彼は建築家でもあった。
文化学院には与謝野晶子、 菊池寛、芥川龍之介 、川端康成 、小林秀雄 といった蒼蒼たる先生もいたが、
現在はビッグカメラの子会社が経営しているらしい。

御茶ノ水方面に入ったら一寸のぞいてみてください。
僕は好きだな~。

愛媛県 Ⅴ 四国という島

2009.12.23

ここのところ妙に四国づいていて、徳島県、香川県へ。
例の木の建築賞の審査のためだが、
行けば行くほど、四国が面白いところと思うようになる。

今、木造建築の研究が大学だけでなく、
地方の建築家や工務店で盛んに行われている。
研究というと大学の専売特許のように思われるかもしれないが、
小さな工務店、建築家によってリアリティーのある研究がなされている。

土壁は極めてエコな構法だが、
徳島では建築家・戸塚元雄さんのグループによって、
その土壁の耐震性能の研究がおこなわれていた。
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横から力を加えその耐力を調べるもの。

実は土壁の耐力は一概に言えないところがあって、
地域の土よって、またその構法によって耐力は異なる。
従って、地域、地域の土、工法を使って実験を行い、
地域性を考慮した科学的、工学的検証を行うというもの。
ひいてはその実験結果を制度的にその地域に運用することを目指している。

この様な科学的、工学的実験を地域の建築家や工務店がおこなうようになったのは最近のことだが、
とっても素晴らしいことだ。

それにしても四国という島は、
先日紹介した愛媛県の松村正恒さん、
高知県の山本長水、山本恭弘さん、
それに、今回の香川県の戸塚元雄さんと骨っぽい建築家がいらっしゃる。
なぜそのような建築家が四国では排出するのか、
不思議な島だ。

而邸 Ⅵ

2009.12.15

朝起きたら、まず何を見るのだろう?
と、このところ思っているのだが、
なかなかわからない。
目覚めるときは、何を見るかなんていう疑問を忘れているからか。

知らないうちに何かを見ていると言った方がいいのかもしれない。
はっきりした対象を、でなく、漠然とした何かを。
眠りと、目覚めの境は本当にあいまいだ。
そのうち何かを見るようになる。

で、何かを見るようになって、
目の前にあったのが天井の垂木(たるき)。
薄暗い部屋の中に垂木の下端の面がボーッと光っている。
といっても、言葉でそう言えるようなものではなく、
なんとなく見ているようなもの。
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しかし、目が覚めるに従って、綺麗だなー!と思う。
さらに、1本1本の木に個性があるなー、
なんて段々と枠組みにハマったような言葉、思考になっていく。

言葉になる前の、意識の深いところを直截に捕えられたらと思うのだが・・・。

面白い連載 Ⅱ

2009.12.08

先日の「昭和報道」は朝日の夕刊。
今日の紹介は朝日の朝刊の方で、連載小説の「七夜物語」です。
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川上弘美さんの児童文学風の連載。

まず、川上さんの文が素晴らしい。
以前読んだ「センセイの鞄」や「真鶴」でいい文を書く人だなーと思ったが、
平易で明快、でも空気が伝わってくる。
こんな文章を書けたら本当にいいな、と思うが僕には到底無理。
それに上手だが嫌みが全くない。

また、酒井駒子さんの挿絵がこの小説にぴったり。

主人公は小学4年生の「さよ」という女の子。
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読んいる方もいるかと思いますが、
僕は朝起きて毎日「さよ」に会えるのが楽しい。

6年越しのお付き合い

2009.11.30

日本の宇宙科学研究所によって2003年に打ち上げられ、現在地球に帰還中のはやぶさのこと、
11月初めに、もう帰還は絶望とのニュースが流れた。
4つのエンジンのうち、現在使えるのは1台だけになっていたが、それまで故障してしまった。
アー、絶望的、とため息。
暫く元気が出なかった。

太陽とは反対にある小惑星「イトカワ」に着陸し、
ひょっとしたらイトカワの地表のサンプルを採集し、地球に持って帰るかもしれないという、壮大な、日本を元気づけるプロジェクトだ。
にもかかわらず、予算はわずか。
民生品や宇宙仕様品の廃棄部位を使用したり、
メーカーによる無償提供などで開発コストを大幅に削減。
しかし、どうにかこうにか、ここまで辿りつけた。

満身創痍のはやぶさは何度も危機に陥った
はるか彼方のはやぶさを何とかコントロールし、
地球帰還にもう一歩のところまで近付いていた。
ここまで来たのにーっ。
何かヤルセナイ程に残念。

ところが、ところが、またやってくれました!!!!
故障したエンジンのうち使える機能を組み合わせる、という機転を利かせ、
再び地球生還を目指すことができるようになったのだ。
どうにかこうにか、しのいで、しのいで頑張っている。
上手くいったら帰還できるのは、来年、ワールドカップの頃。
南アフリカで、はやぶさ帰還のニュースを是非、聞きたいものだ。

ところで現政権による国家予算の「仕分け作業」の意義は評価できる。
しかし科学技術開発予算の削減には賛成できない部分が多々ある。
「はやぶさ」が地球に帰還できなかったとしても、
これまでに蓄積した知見は相当なはず。
このままにしてしまうのはもったいない。
はやぶさの次の計画の構想はあるようだが、
まだ実現できるかどうか危うい状態にある。

是非地球に生還し、一泡吹かせてほしい。

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