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大谷石 Ⅳ
2009.05.23
大谷石の見学の途中に見たものですが、
これ、何の畑かわかります?
畑の畝(うね)にしては広い。
でも、畝のない畑があるかもしれない、
なんて考えていたら・・・・。
案内した人の説明では、鹿沼土(かぬまつち)を干しているとのこと。
透明のビニールシートをかけ、また雨に濡れないようにしているわけだ。
鹿沼土は園芸に使われる土で、
丸くて、軽く、指で押し潰すことができる。
多分水持ちが良く、かつ水はけもいいんでしょう。
僕が何で鹿沼土を知っているかと言うと、
実は左官の材料として混ぜて塗ったことがあります。
プツ、プツと面白いテクスチャーになります。
それにしても生産の現場は面白い。
大谷石もそうだけど、
へーっ、こうやって作ってるの、と妙に感激する。
また同行した人が園芸材料はネットショップでよく売れるとのこと。
なるほど、こういう物は買っても持って帰るのも大変だから、ですね。
見学って、いろんなことが発見できて楽しい。
子供たちにもこういうのをもっと見せればいいと思うんだけど。
大谷石 Ⅲ
2009.05.16
次に大谷石の石切り場へ。
先日の深岩石は青空のもと山を削っていたが、
大谷石は逆に地中深ーいところで採掘している。
このような地中に掘った井戸のような、
絶壁の縦穴を下りていかなければならない。
怖っ!
そうするとこのような大空間が何段にも横に広がっている。
怖~い階段をだんだん下りていくと、地下70メートルの地底で大谷石を掘っている人に出会う。
掘っているこの人を含め、この巨大な地下洞窟で働いている人はわずか3名。
この方は15歳でこの仕事をはじめ、現在71歳。
大谷石採掘職人もほかの建築職人と同様、後継者がいない。
自然石が好きで設計に随分使ってきたが、
あと何年使い続けられるだろうか?
工業化→大量生産→商品化→使い捨て
そんなものばっかり。
地中深くから掘り出される大谷石はその真逆。
建築を通して僕は社会を見るけど、
政見演説もこのような観点からみると面白い。
大谷(おおや)石 Ⅱ
2009.05.11
先日の石切り場の遠景が何故、様になっているか?
よく言われるように山を崩すとシゼンハカイ!と問題になる。
でもこの風景にはそん感じがちっともしない。
むしろ、美しい、と思いませんか?
何故だろう?と考えたのだが、
切り出した面に「秩序」があるからでしょうね。
大谷石を切り出すときは、垂直に、そして水平に(かなり厳密に)切り出す。
結果的にそのような垂直、水平の幾層ものの組み合わせで造形さることになる。
ダイナマイトで、ドカーンというようなことはしない。
山を崩すといっても、丁寧に、丁寧に、なんですね。
大谷石 Ⅰ
2009.05.08
どういうわけか、またまた大谷石の石切り場へ。
今回は大谷石を結構使う建物があり、建主しさんにその産地を是非見てもらいたくて。
大谷石の産地は栃木県宇都宮市の大谷。
大谷石は塀とか敷石によく使われていているので、ご存じの方も多いに違いない。
まず最初は深岩(ふかいわ)と言う大谷石に似た石の石切り場へ。
遠くからこの石切り場が見えると皆ワーッ、と歓声。
自然破壊と言えば確かにそうかもしれないが、この景観は様になっている。
石切り場に近づくとこんな感じ、すごい!
近くで見ると、何かインカの遺跡のような感じもするけど、
この石のステージの上にいると気持ちがいい。
石を踏む感触が硬すぎずに心地よい。
この上にカッコ良く屋根をかけて喫茶店でも作ったらおもしろそう、
と石切り場の人に言ったのだけど、
ぜんぜん相手にしてもらえなかった。
場所は貸してもいいけど、自分では経営したくないな~、とのことで、
誰かいません?
「聖地巡礼」展
2009.05.05
連休も残りわずか。
結局、この連休は毎日何かしら仕事場へ。
とにかく仕事場に一日一回は行かないとダメ。
と言ってそれが嫌なわけではないんだけど。
昨日はその前に恵比寿にある東京都写真美術館へ。
野町和嘉さんの「聖地巡礼」を見に行って来た。
宗教を無くした私たちに何か訴える力がある。
21世紀は宗教の時代だともいわれるが、
確かに宗教でなくとも、宗教に代わる何かが必要なのかもしれない。
特にこの日本においては。
と言ってそれが何か?それがなかなか見いだせない。
僕の仕事の分野で言うと、美しい街並みを形成するにはどのようにしたらいいのか、
とも繋がる問題だ。
展覧会は17日まで。
野町さんのギャラリートークがある時がお勧め。
ガラスブロックがグァーと開いて・・・・Ⅱ
2009.05.03
ガラスブロックがグァーと開いて・・・・
2009.05.01
銀座とか表参道に最近、外人の建築家の設計によるブランドショップのビルが続々建っているけど、
その中で僕が好きなのは銀座のエルメス。
晴海通りとソニー通りと言うのかな?、ソニービルの横の細い通りとの角にある建物。
全体がガラスうロックで覆われた建物で、あー、あれかと思い出す方も多いに違いない。
ガラスブロックでできているけど高質な感じがせず、それどころか色気さえ漂う。
(僕はこういう建物は設計しないけど、実は好きなんです)
設計者はレンゾ・ピアノと言う関空を設計した人。
何でこんなことを書いたかと言うと、
「草加せんべいの庭」の建主しさんが銀座にいい店があるから見ない?と誘われて、
男二人で銀ブラ。
目的の店はエルメスではなかったのだけど、
連れの建主しさんが以前ここの前を通った時に、
「このガラスブロックがグァーと開いて車が出てきたんだよー!ビックリしたなー、も~!」と興奮気味に教えてくれた。
だからガラスブロックの奥は駐車場。
で、その部分の写真だけど、どこが開くかわかります?
外人の建築家って本当にやることが徹底してるなー。
よくぞここまで、ディテールを詰めたもんだ。
座布団五枚、です。
またまたApartment鶉(じゅん)での催し物
2009.04.27
Apartment鶉(じゅん)のオーナーからジャズコンサートを開くから来ない?とのお誘い。
またまたApartment鶉での催し物の紹介です。
「Janette&AIR 魅惑のジャズヴォーカル」というのが題名で、
ジャズボーカルはちょっと弱いのだが、
設計者として馳せ参じざるをえない。
行ってみたら大盛り上がり。
御年配向けの楽しいコンサートでした。
上手い演奏にもかかわらず、気取らずにジャズ風「サザエさんのテーマソング」などもあった。
中休みには池のほとりの庭で、片手にアルコールで談笑。
先日の「たゆたゆ」に限らず、都市の中の小さな集合住宅でこのような催し物が開かれるのはうれしい。
同潤会アパートがそうだったように、
集合住宅がただ住むだけの場所でなく、都市機能の一部も担うものになればと思う。
たゆたゆ
2009.04.25
丁寧なお手紙が来て、
Apartment鶉(じゅん)のギャラリーで展覧会をやりますので是非見に来てくださいとのこと。
展覧会をやるのに建物の設計者にまで案内が来るのは珍しい。
拙作Apartment鶉が気に入り、この空間を生かした展覧会をやりたいようだ。
となれば是非見たいもの。
展覧会のテーマは「たゆたゆ」。
枝垂れ桜が真っ盛りの天気のいい日に見に行った。
若い男女がいっぱい。
でもギャラリーでやる普通の展覧会とは様子が違う。
プロジェクターで写真のスライドショウーをやっている展覧会らしいものもあったが、
露店があったり、
木にはいろんなものがぶら下がっていたり、
自作の靴を売っている子もいる。
キュッ、キュッとDJをやっている子もいる。
フォーマンス?をやっているような子。
シャボン玉をやっている恋人同士もる。
このような使われ方をするとは設計者も想像だにしていなかった。
人に見せるというより自分たちが楽しんでいるよう。
いろんなジャンルの人が寄り集まって行う自由な雰囲気のイベント。
この若者たちが30年たった頃日本も随分変わっているだろうな・・・。
楽しいうららかな春の午後でした。
ブッチギリ剪定
2009.04.07
外人の親類
2009.04.03
身内ことで恐縮だが、
僕の親類にフランス人がいます。
姪の旦那です。
いま日本にいてJAZZピアノを弾いています。
名前はフレデリック。
何で姪がフランス人と結婚したかというと、
バイオリンの勉強のためフランスに留学したのが、事のきっかけ。
多分、目の青い子(彼の目はそんなに青くないけど)と結婚することになるのでは?
と僕は思っていたが、案の定そうなってしまった。
妹夫婦はかなり心配していたようだけど、仲良くやっているよう。
で、彼のコンサートを先日、青山のMANDALAに聞きに行った。
身びいきかも知れないけど、
なかなかいい!
現代音楽と民俗音楽、にロックを融合させたようなJAZZ。
世界がハイブリッドしている。
彼の作曲もあった。
あんな音楽、聞いたことがないなー。
中央でピアノを弾いているのがフレデリック。
オジサンとしても、彼が活躍してくれることを祈るばかり。
(ちなみにNHKのフランス語講座にも出ていました。)
ポレポレクリニック
2009.04.02
以前建てた住宅の建主しさんから、
心療内科を開業するとのことでインテリアを頼まれた。
場所はJR武蔵境駅南口のロータリーの真正面。
ビルの4階で、パソコンアビバの下のポレポレクリニックという、
ちょっと変わった、楽しい名前の心療内科です。
心理療法の一種で、
「箱庭療法」という治療があることは以前から知っていたが、
これが実に面白いんです。
このクリニックにももちろんこの設備があり、
白い砂を敷いた箱の中に人形や動物などのおもちゃを自分勝手に並べて遊ぶものです。
その玩具です。
何だか玩具屋に来ているようだけど、ここはれっきとした医院です。
このおもちゃセットは30万円、50万円、100万円といろいろあるらしい。
僕もチャレンジ。
できるだけオドロオドロシイ玩具を集めて作ってみました。
これが結構楽しいんです。
お寺を正面に置いて、両側に墓だとか、お化けだとか、・・・・
ここがポイントだけど、お寺の裏の木の陰では抱き合った男女。
これって精神分析的にはどうなのかなー。
やってるととにかく楽しくて、
段々とはまっていきます。
何だかやった後はスーっとした感じ。
なるほど、と思った次第。
調子が悪い方はポレポレクリニックへどうぞ。
辻内優子先生という、いい先生ですよ。
真面目な大人の火遊び Ⅱ
2009.04.01
以前報告しましたが、その後の防火木製建具(=木建、もくたて)の実験報告です。
実は昨日、昨年度度最後の実験を行いました。
以前報告したよりずっと大きな試験体での実験です。
20分間800度の温度に耐えることができるか、これが目標。
これを達成できれば都市部で木建てを使うことができます。
これまでの実験は紆余曲折。
そうそう簡単にはいきません。
しかし段々と問題点が分かってきました。
で今回の実験の結果は?
大成功!!
今年度も国交省の研究補助金でさらに研究を進め、
国の認定を取得し一般に使えるようにしたいと思っています。
社会のため大人の火遊び、です。
グニャグニャなアパート
2009.03.26
自邸 Ⅵ
2009.03.21
フェイクな本物の木
2009.03.14
べニア(合板)は何枚かの薄い板を接着剤で張り合わせたもの、
さらに表面だけ木目の美しい薄い板を張って、
フェイクに仕上げたものを化粧合板と言います。
よくあるのは楢(ナラ)合板や楢フローリング。
その表面に張り付けるものが下の写真。
一本の丸太を薄く、薄くスライスしたものを積み重ねてある。
スライスしても、まだ丸太の形状は残っています。
これを見たのは「北三」という合板を作っている会社。
一枚が0.3㎜とか0.6㎜。
すごい技術です。
車の内装に木目調をあしらい、高級車らしく見せたものがある。
あれはてっきりプラスチックだと思っていたが、
本物の木の合板なんだそうだ。
本物というのはちょっと変だけど、
一台一台違った木目になっているらしい。
北三のスライスした木のシートを楽器会社(ヤマハ)がテカテカに加工し、
トヨタに納入するとのこと。
テカテカだから本物だと思わなかったのかもしれない。
余談だが、カローラは本物の?プラスチックらしい。
いけばなーⅡ
2009.03.11
講座のお知らせ
2009.03.05
泉が出る三つの住宅設計講座のお知らせです。
一つ目が、
僕が所属している「家づくりの会」の主催で行うものです。
講座内容は、
「住宅の設計は楽しい。でも勉強しなければならないこと、また苦労もたくさんあります。
現実の仕事はどのようにして進めるのか、
これから住宅設計をやりたいと思っている学生、設計事務所勤務の人、設計事務所を立ち上げて間もない人を対象に、
キャリアを積んだ家づくりの会の講師陣が中心となって講座を開きます。」
約1年間に渡り全10回です。
校長:泉幸甫 副校長:川口通正 本間至です。
申し込みは、
http://ieinfo.exblog.jp/10349235/
二つ目は、
京都、「鴨川建築塾」で開かれるもので、
全10回のうち、隔月の5回を僕がやります。
http://www.saikobo.com/kamogawa.html
以上二つは住宅設計を学ぶ若手が対象です。
三つ目は「家づくりの会」で行う一般の方向けの講座。
4月18日(土)、新宿のアクタスで開かれます。
http://ieinfo.exblog.jp/10397117/
興味のある方は是非ご参加を。