2009年05月の
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「家づくり学校」スタート

2009.05.25

「家づくり学校」が昨日からスタート。
当初、入学予定者数を30人としていたが、
応募者が思いのほか多く54名になった。
仕方なく、お断りせざるを得ない方が出てしまった。

会場はF.L.ライトが設計した自由学園。
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どのような方が入学したのか興味津々。
皆さん大変熱心。
この様子を見て、学校を開いてよかったと思った、
と同時に責任を痛感した。
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建築家を目指す人がもう一度勉強する場所が世の中にない。
大学では、建築の基礎しか教えられない。
多少建築設計にかかわった後、例えば30歳前後とかで、
このような学校でもう一度勉強することは必ずや有意義なことだ。
今建築のテーマは多岐にわたり、自分に合ったテーマさえめぐり合うのが難しい。
そんな人たちのために開いたのが今回の学校の目的の一つ。
全10回だが、終わる時には皆さんに喜んでもらえるようにしたい。

大谷石 Ⅳ

2009.05.23

大谷石の見学の途中に見たものですが、
これ、何の畑かわかります?
畑の畝(うね)にしては広い。
でも、畝のない畑があるかもしれない、
なんて考えていたら・・・・。
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案内した人の説明では、鹿沼土(かぬまつち)を干しているとのこと。
透明のビニールシートをかけ、また雨に濡れないようにしているわけだ。
鹿沼土は園芸に使われる土で、
丸くて、軽く、指で押し潰すことができる。
多分水持ちが良く、かつ水はけもいいんでしょう。

僕が何で鹿沼土を知っているかと言うと、
実は左官の材料として混ぜて塗ったことがあります。
プツ、プツと面白いテクスチャーになります。

それにしても生産の現場は面白い。
大谷石もそうだけど、
へーっ、こうやって作ってるの、と妙に感激する。
また同行した人が園芸材料はネットショップでよく売れるとのこと。
なるほど、こういう物は買っても持って帰るのも大変だから、ですね。
見学って、いろんなことが発見できて楽しい。
子供たちにもこういうのをもっと見せればいいと思うんだけど。

大谷石 Ⅲ

2009.05.16

次に大谷石の石切り場へ。
先日の深岩石は青空のもと山を削っていたが、
大谷石は逆に地中深ーいところで採掘している。
このような地中に掘った井戸のような、
絶壁の縦穴を下りていかなければならない。
怖っ!
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そうするとこのような大空間が何段にも横に広がっている。
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怖~い階段をだんだん下りていくと、地下70メートルの地底で大谷石を掘っている人に出会う。
掘っているこの人を含め、この巨大な地下洞窟で働いている人はわずか3名。
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この方は15歳でこの仕事をはじめ、現在71歳。
大谷石採掘職人もほかの建築職人と同様、後継者がいない。
自然石が好きで設計に随分使ってきたが、
あと何年使い続けられるだろうか?

工業化→大量生産→商品化→使い捨て
そんなものばっかり。

地中深くから掘り出される大谷石はその真逆。

建築を通して僕は社会を見るけど、
政見演説もこのような観点からみると面白い。

大谷(おおや)石 Ⅱ

2009.05.11

先日の石切り場の遠景が何故、様になっているか?
よく言われるように山を崩すとシゼンハカイ!と問題になる。
でもこの風景にはそん感じがちっともしない。
むしろ、美しい、と思いませんか?
何故だろう?と考えたのだが、
切り出した面に「秩序」があるからでしょうね。
大谷石を切り出すときは、垂直に、そして水平に(かなり厳密に)切り出す。
結果的にそのような垂直、水平の幾層ものの組み合わせで造形さることになる。
ダイナマイトで、ドカーンというようなことはしない。
山を崩すといっても、丁寧に、丁寧に、なんですね。

大谷石 Ⅰ

2009.05.08

どういうわけか、またまた大谷石の石切り場へ。
今回は大谷石を結構使う建物があり、建主しさんにその産地を是非見てもらいたくて。

大谷石の産地は栃木県宇都宮市の大谷。
大谷石は塀とか敷石によく使われていているので、ご存じの方も多いに違いない。

まず最初は深岩(ふかいわ)と言う大谷石に似た石の石切り場へ。
遠くからこの石切り場が見えると皆ワーッ、と歓声。
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自然破壊と言えば確かにそうかもしれないが、この景観は様になっている。

石切り場に近づくとこんな感じ、すごい!
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近くで見ると、何かインカの遺跡のような感じもするけど、
この石のステージの上にいると気持ちがいい。
石を踏む感触が硬すぎずに心地よい。

この上にカッコ良く屋根をかけて喫茶店でも作ったらおもしろそう、
と石切り場の人に言ったのだけど、
ぜんぜん相手にしてもらえなかった。
場所は貸してもいいけど、自分では経営したくないな~、とのことで、
誰かいません?

「聖地巡礼」展

2009.05.05

連休も残りわずか。
結局、この連休は毎日何かしら仕事場へ。
とにかく仕事場に一日一回は行かないとダメ。
と言ってそれが嫌なわけではないんだけど。

昨日はその前に恵比寿にある東京都写真美術館へ。
野町和嘉さんの「聖地巡礼」を見に行って来た。
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宗教を無くした私たちに何か訴える力がある。
21世紀は宗教の時代だともいわれるが、
確かに宗教でなくとも、宗教に代わる何かが必要なのかもしれない。
特にこの日本においては。
と言ってそれが何か?それがなかなか見いだせない。
僕の仕事の分野で言うと、美しい街並みを形成するにはどのようにしたらいいのか、
とも繋がる問題だ。

展覧会は17日まで。
野町さんのギャラリートークがある時がお勧め。

ガラスブロックがグァーと開いて・・・・Ⅱ

2009.05.03

で、「ガラスブロックがグァーと開いて・・・・」の続きだけど、
おじさん二人の銀ブラの目的地は「CHAGINZA」。
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インテリアが上手い。

本来、御茶葉の店だが美味しい日本茶を飲ませてくれる。
その上、
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こんなにキレーナお姉さんがお茶をたててくれた。
このお姉さんにブログにお顔の写真を載せていいですか?と聞いたら、
どうぞとニッコリ。
たぶんダメだろうなと思っていたのだが、軽くOK.

さすが・・・。

ガラスブロックがグァーと開いて・・・・

2009.05.01

銀座とか表参道に最近、外人の建築家の設計によるブランドショップのビルが続々建っているけど、
その中で僕が好きなのは銀座のエルメス。
晴海通りとソニー通りと言うのかな?、ソニービルの横の細い通りとの角にある建物。
全体がガラスうロックで覆われた建物で、あー、あれかと思い出す方も多いに違いない。
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ガラスブロックでできているけど高質な感じがせず、それどころか色気さえ漂う。
(僕はこういう建物は設計しないけど、実は好きなんです)
設計者はレンゾ・ピアノと言う関空を設計した人。
何でこんなことを書いたかと言うと、
「草加せんべいの庭」の建主しさんが銀座にいい店があるから見ない?と誘われて、
男二人で銀ブラ。
目的の店はエルメスではなかったのだけど、
連れの建主しさんが以前ここの前を通った時に、
「このガラスブロックがグァーと開いて車が出てきたんだよー!ビックリしたなー、も~!」と興奮気味に教えてくれた。
だからガラスブロックの奥は駐車場。
で、その部分の写真だけど、どこが開くかわかります?
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外人の建築家って本当にやることが徹底してるなー。
よくぞここまで、ディテールを詰めたもんだ。
座布団五枚、です。

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