超不思議な…

2007.06.26

地盤改良です。
東京の東部には軟弱な地盤が広がっている。
そんな敷地での建築には地盤改良が必要だ。

現在荒川区で小さな住宅を手掛けている。
しかしそんな小さな住宅の地盤改良でも結構な予算になってしまう。
摩擦杭といわれる地盤改良では130~140万の見積になった。
小さな住宅ではこの金額は大きい比重を占める。
困った挙句、探し出したというか、
思い出したのがこの土嚢(どのう)による地盤改良だ。

工事はなんてことはない。
まず、根切り底に砂利を詰めた厚さ8センチぐらいの土嚢を3段敷くだけ!
これだけで驚異的な地耐力が出る。
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この工法の基本原理を考えたのは、
名古屋工業大学名誉教授の松岡元先生という方だが、
施工方法で特許を取ったのは、以前僕の事務所にいたことのある野本太君。
彼は現在、埼玉県の建設会社(野本建設 tel 0480‐61‐0266)の社長だが、
彼がかつて熱く土嚢のことを話しているのを思い出し、
今回の地盤改良を依頼することになった。

工事費は何と40万弱。

たかが土嚢を積むぐらいで本当に何十トンもの耐力が取れるか、
以前は半信半疑だったが、
公共工事や、滑走路、工場などにも使われ、
施工事例がだんだん増えてきているようだ。

しかも制振の働きもある。
地震が来ると、
土嚢の中の砂利の動きが熱エネルギーに変化するわけだ。

軟弱地盤で困った時のため、
この情報を頭の隅っこに入れておくといいです。