泉スタジオ in Kyoto∸4

2022.04.14

次に行ったのは 最近、都ホテル京都八条 とか ウェスティン都ホテル京都 とか、言うらしいけど、僕らの世代の建築家にとっては「都ホテル」。
これも大改修、つまりリノベをしたらしいけど、
ここには村野藤吾の傑作「佳水園」がある。
どうなったか興味津々。


佳水園は村野60代後半、建築家が最も脂がのったキレキレの頃。
中庭に苔でひょうたんの形を作るなど、だれが考えよう!
村野さんは過去の名作からの引用が盛りだくさんだが、オリジナリティーにもあふれている。
佳水園は過去二度ほど行ったことがあり、いずれの時もけっこう古びたなー、という感じがしたが、今回の改修でどうなったか、是非見たいと思った。
まだ50年ちょっとしかたってない傑作をどうリノベするのか、ハードルが高い。
結果は、ホテルの客室には、ベッドを入れるなどして、旅館風でなく現代人に受けるようになっていた。
その他の皆が使うロビーや外観などはほとんど昔のまま。
このような名作に手を付けるには、このようなやり方しかないだろう。
でもよく見ると、耐震改修など、オリジナルを壊さないよう細心の注意をして行ったと思われる部分が随所に見られる。

佳水園のリノベは京都市立美術館のリノベの方針とは違うが、いずれにしろチマチマ、マメマメしくやることでしかいい仕事にはならないことを思い知らせてくれる。

次の写真は都ホテル本館の、やはり村野による何と華麗❣なる階段。
下から見るとハート形をしていて、インスタ映えするスポットがあった。