スリランカ紀行 Ⅱ 共感される建築

2010.11.14

バワの作品をたくさん見たけど、まずはカンダラマホテル。
バワはアジアンリゾートの原型を作った人とも言われる。
(バワはリゾートだけでなく住宅や、オフィスビルもたくさん作っているが、それは後日)
何れにしろ、とにかく人を理屈なく喜ばせる建物だ。

樹木でおおわれた建築、というのを建築家は一度はイメージするものだ。
そんな建物を実際にバワは具現化した。
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ただ建築はイメージすればできるというものではなく、相当の問題解決があって出来るもの。
例えば、植物で建物をおおうのはいいが、一方部屋からの眺めを植物が遮らないようにするにはどうしたらよいか、といった問題がある。
それは主としてお風呂の前に目隠しとして植物が利用され、ベッドルーム前には植物を茂らせていない、等さまざまな問題を解決していることが読み取れる。

バスに入っていると突然猿が。
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手すりも美しい。
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廊下を歩いているとこんな模様が。
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カンダラマホテルではもっとたくさんの写真をのせたいくらい素晴らしい場面があった。

バワがリゾート建築でも成功したのは、このような人を喜ばせる力があったからだ。

ところで、我田引水になってしまうが、
次の写真は僕が設計した「泰山館」。
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バワほど徹底していなかったが、同じような建築への思考があったと思う。
同じような思考があることを発見しうれしかった。
どちらも1990年初頭に建った建物だ。