台湾紀行 Ⅱ 建物・街編
2017.06.14
前回は戦前の日本人が建てた建物を紹介したが、今も日本の店がかなり進出している。こんな店もあった。
ここは台湾?と見紛うばかり。
モスバーガーは人気があるらしく行列ができていた。セブンイレブンにファミリーマートも吉野家も、すき家に大戸屋もある。セブンには僕がいつも使う歯間ブラシも綿棒も置いてあった。日常の日本が台湾にまで延びていた。
台北には所狭しと集合住宅がひしめき合っている。でもよく見るとに日本の集合住宅と何かが違う。それは何かと思いよく考えてみたら、バルコニーのはね出しは日本ではコンクリートで作るが、台湾でははね出し部分だけを鉄骨で作ったものが多い。
この鉄骨造のはね出しは、階によっては外部空間に解放されたいわゆるバルコニーだったり、格子で全面的に囲ったり、場合によってはサッシがついて室内化しているものなど、変化に富んでいて見飽きない。
何故はね出し部分だけを鉄骨造にするかと言えば、水平部分をコンクリートで作るには、型枠、支保工が大変で、垂直方向だけコンクリートを打ち、出っ張っている部分はカセットのように後でカチャッと取り付ければ簡単だ。。だからこのような構法は世界中にある。これはアメリカでもよく目にした。
これはボストンで撮った写真。洗練されています。
このような構法をなぜ日本でしないのか、施工上大変簡単になるが、どうしてかと不思議になった。
今度、防火の専門家に聞いてみようと思うが、多分、防火・非難に関連する規定で鉄骨丸出しでは耐火構造にならないからではないだろうか。
台湾の新しい市街地では、集合住宅も全く新しい景観を作っている。
資本経済に巻き込まれた都市の景観だ。
台湾中部の町、台中の中心地の風景です。
アメリカと言ってもいいし、中国の沿岸都市と言ってもいい。
でも、どこか日本の高層建築とは違う。
左右対称のファサードで、古典的な造形感覚が入っている。
ところでこのマンションの多くは台北の人が投機目的に所有していて、半分は空き家らしいとか。