女の腐ったような・・・

2007.05.05

仕事だと、僕は建築の設計のことを常々言ってきた。

何故かと言えば、こまごましたことを朝から晩まで続けているわけで、
例えばタオル掛けの高さを高くすれば、手を拭くとき水が腕に流れ落ちる。
低くすれば、指先から滴り落ちる。
適切な高さを図面に記入しなければならないのだ。
しかも家族の背の高さはさまざま。
家族の背の高さを思い浮かべながら決めていく。
しかも他の部位とのバランス関係もある。
たかがタオル掛け一つでも細かく、
やればやるほどよくなるから、
あきらめずにネチネチとやるわけだ。
だから女の腐ったような仕事、と自嘲気味に言ってしまう。

ところが一昨日BSで、
映画監督ベルイマンの撮影現場の風景をドキュメンタリーでやっていた。
そうしたら彼もネチネチ、とやっている。
細かく、しつこく、すべてを彼のイメージで撮れるまでやっていた。
なーんだやっぱり、物を作ることって女の腐ったような仕事なんだなー、
と妙に納得してしまった。

巨匠ベルイマンだが、現場の彼は普通の人間。
別段神がかっているわけではない。作り方は手作りと言っても言い。
僕らによく似ている。
しかし、適切な指示、現場の人への心遣い、仕事への熱意、現場の盛り上げ方
それは相当のものだった。

あの素晴らしい繊細で、深遠な映画は、
あたりまえのことだが、実は撮影「現場」に秘密があったのだ。
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この番組を録画したかったのだが、用意してなくて残念。
仕方なくデジカメで取ったが、イマイチ。
どなたか撮った方、あるいはDVDの在りかをご存知ありませんか?