「住宅特集」のこと

2004.08.07

4月から1年間、新建築社発行「住宅特集」で「月評」を書います。
その月に載った住宅から一つ選び、すぐに見に行って
翌月の号に批評を書くというものです。
隔月で「新作訪問」「時評」が交互にあります。
この月評はずっと昔からあって、かって宮脇檀さんがやられた月評のように
今でも語り続けられる程に面白いものもありました。

この月評、最初は気楽な気持ちだったのですが、
これがどうしてどうして、やり始めるとなかなか難しいもの。
他の建築家が作った住宅を見る機会はそうなく、
いろいろと見れていいワイ!、ぐらいに思っていたのですが、
人の建物のことを書くとなるとどうして、どうして、
公の場で、人を批評することがどんなに難しいことか。
チャンと批評(非難でなく)のつもりで書いても、
書かれるほうからみると悪口に取られたりしがち。
昨年これをやった人に聞いたところ、出来るだけ誉めるところが
いっぱいありそうな建物を選んで見に行ったとのこと。
無難に人生を送るにはそれも人生訓だな、と思ったり…。
でもそれでは読む人も、僕自身も面白くない。
今のところ、僕から出来るだけ遠いスタンスの建物を作っている人を
選んで見に行ってます。
スタンスの違いが明確なだけに、書かれるほうも僕がそう書くのは当然と思うだろうし、
読む方もその方が読みがいがあるのではないか、
なんて思いながらやっています。
本屋さんで立ち読みでもいいので読んでみてください。