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地鎮祭も・・・

2007.06.11

いろいろ。
普通、地鎮祭といえば神主さんがとりおこなうもの。
だが、世の中にはいろんな宗教をお持ちの方がいて、
実は様々な地鎮祭がある。

僕の経験では、山伏による地鎮祭が最も強烈だった。
ホラ貝をボーッ、ボーッと吹きならし、日本刀で空をエイッ!エイッ!と切る。

キリスト教信者の建て主さんは牧師さんを連れてきたたが、
牧師さんのギターの伴奏で、賛美歌を歌わせられたっこともあった。
しかも現場で。信者でない私は何とも照れくさかった。

もちろん仏教の地鎮祭もある。
何となく縁起の悪い地鎮祭のようにも思えたが。

何でもいいのだが、やはり僕的にしっくりいくのは神主さん。
これだっていろいろ。
ある神社関係の建物の時は真っ白い束帯を着た三人の神主さんに、巫女さんが二人。
これは格調高く本当に美しい地鎮祭だった。

ところで今日の地鎮祭は、普通の神主さんによる地鎮祭だったが、
ちょっと違ったのは、
供え物の飾り付けを神主さんが丁寧にやっていたこと。

大根や筍の切り口も少し角を落とす丁寧さ。
スルメも足の部分で身を巻いて格好良くなっている。
ほんのちょっとした手の加えようで美しくなる。

なるほど!とデザイナーの目で見てしまった。
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2年前建てた…

2007.06.09

平塚の住宅のお施主さんから「飲みに来ない?」、
との誘いがあり、久々に尋ねた。
丁度、住宅の完成頃子供が出来たようだと聞いていたが、
今回伺ったら、もう二歳のの子供が歩き回っていた。
子供の成長とともに、住宅も年を重ねたわけだ。
住宅というより、家が、というべきか。
住宅は家族とともにある。

庭は住宅の完成後手を加え、桜の木の下にブランコがあった。
住宅を設計するものとして、久しぶりに訪ね感慨深いものがあった。
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施主はまだ31歳で若い,ローコストの家だ。
しかし未来に続くこんな家の設計も楽しい。

奥さんはこの田園の中の建物でお花教室をやっている。
都内では考えられないような生活だ。
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平塚周辺でお花を習いたい方はどうぞ。
この教室のH.Pはリンクの欄にあります。

BS朝日放送でも…

2007.05.29

6月3日、日曜12:30より、
先日放映のあった「渡辺篤の建もの探訪」の再放送があります。
見逃した方はどうぞ。
今度は日曜の昼間です。

所員募集

2007.05.23

泉幸甫建築研究所では所員を募集しています。
24~6歳ぐらいの男性だとうれしいのですが。
入所希望の方は履歴書、ポートフォリオなどをとりあえずお送りください。

面白い雑誌

2007.05.22

僕の作った作品が載ったから紹介するわけではないのですが、
面白い雑誌を紹介します。
雑誌の名は「easy traveler」と言います。

神田典子さんという方が作っている雑誌(\780)で、
発行・発売は「easy workers」、℡03-5770-0772。
何が面白いかと言うと、広告的内容がゼロ。
名前から言うと旅行雑誌のようだが、レベルの高いデザイン雑誌と言っていい。
そんな雑誌が広告ゼロなんです。
最近の雑誌はアパレルメーカーや時計メーカーとタイアップしたものが多く、
広告雑誌と言っていいぐらい。
だから雑誌を買って踊らされているような気がする。
それにしてもこの雑誌は広告ゼロで経営的にどうしてなりったているんだろう?
不思議だ。

ちなみにこの雑誌に掲載されているのは、ぼくが作った集合住宅、3作品です。
よかったら見てみてください。
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「渡辺篤の建もの探訪」で・・・

2007.05.14

一昨年出来た住宅が紹介されます。
地域によって放送時間が違いますが、
東京(熊本、大分)では、
今週20日(日)朝6:00~、テレビ朝日(10ch)です。
日曜の朝、ゆっくり眠っていたい時刻。
早朝過ぎますね。
もちろん僕は寝てます。

よかったら、ビデオを仕掛けてください。
その他の多くの地域では6日遅れの土曜、
朝7時から12時の間の放送のようです。

これまでTVの取材のほとんどを拒否してきました。
建主しさんがすでに住んでいることもあるし、
いい加減な取材が横行しているからです。
そのことは現在連載中の「チルチンびと」の「住まいのつくり手からの提言」で、
次号に書いています。
でも「渡辺篤の・・・」は丁寧な取材をしています。
それに渡辺篤さんは建築が本当に好きで詳しい。
そんな訳で今回で4~5目の登場です。

講演会・・・

2007.05.08

のお知らせです。

場所は京都鴨川建築塾。
日時は5月19日、7時より。
詳細は、

http://tairyudo.com/tukan04/tukan4745.htm
を参考にしてください。

女の腐ったような・・・

2007.05.05

仕事だと、僕は建築の設計のことを常々言ってきた。

何故かと言えば、こまごましたことを朝から晩まで続けているわけで、
例えばタオル掛けの高さを高くすれば、手を拭くとき水が腕に流れ落ちる。
低くすれば、指先から滴り落ちる。
適切な高さを図面に記入しなければならないのだ。
しかも家族の背の高さはさまざま。
家族の背の高さを思い浮かべながら決めていく。
しかも他の部位とのバランス関係もある。
たかがタオル掛け一つでも細かく、
やればやるほどよくなるから、
あきらめずにネチネチとやるわけだ。
だから女の腐ったような仕事、と自嘲気味に言ってしまう。

ところが一昨日BSで、
映画監督ベルイマンの撮影現場の風景をドキュメンタリーでやっていた。
そうしたら彼もネチネチ、とやっている。
細かく、しつこく、すべてを彼のイメージで撮れるまでやっていた。
なーんだやっぱり、物を作ることって女の腐ったような仕事なんだなー、
と妙に納得してしまった。

巨匠ベルイマンだが、現場の彼は普通の人間。
別段神がかっているわけではない。作り方は手作りと言っても言い。
僕らによく似ている。
しかし、適切な指示、現場の人への心遣い、仕事への熱意、現場の盛り上げ方
それは相当のものだった。

あの素晴らしい繊細で、深遠な映画は、
あたりまえのことだが、実は撮影「現場」に秘密があったのだ。
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この番組を録画したかったのだが、用意してなくて残念。
仕方なくデジカメで取ったが、イマイチ。
どなたか撮った方、あるいはDVDの在りかをご存知ありませんか?

「はやぶさ」地球帰還へ!

2007.04.27

もうだめかと思われていた「はやぶさ」が地球帰還に向けて一昨日イオンエンジン点火。
日本の「はやぶさ」についてはこのブログのNovember 29, 2005に書きましたが、
太陽の反対側にいる「はやぶさ」の故障を、
地球からの遠隔操作でどうにか乗り越えることができ、再出発。
上手く行くと2010年6月には地球に帰るらしい。
あと3年、無事の帰還を祈りたい。

「はやぶさ」については、
http://www.isas.jaxa.jp/j/index.shtml

「はやぶさ」にもっとハマりたい人は、
http://www.as-exploration.com/muses_sp/muses.html

がんばれ、はやぶさ!!

最近・・・

2007.04.27

完成した住宅です。
場所は埼玉県、川越市の先の住宅地です。
関東平野をこのあたりまで来ると山にぶつかります。
敷地は小高い山の上で、
とっても見晴らしがよく、それを生かすこと大事にしました。
写真の部屋はダイニングで、近々いつもお願いしている家具屋さん特注のテーブルが置かれます。
この部屋からはバルコニーがそのまま延びていて、上部にはパーゴラ(藤棚)が着いています。
まだ蔓は延びていませんが・・・。
このバルコニーで、お茶、いやビールを最高に楽しく飲むことをイメージしました。
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他にもビールを楽しく飲める場所があります。
それは一階の屋根の上につけたバルコニーです。
ここも最高の眺めです。
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実は、この家にはさらに下の写真の階段を上ると2階の屋根の上のバルコニー出れます。
もっといい眺めです。この屋上からの眺めの写真を撮り忘れて、ないのが残念です。
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つまり「ビールを飲めるところが沢山ある家」です。

カンボジア エピローグ

2007.04.20

mitaniさん、欒樹さん 、コメントありがとうございます。

まずmitaniさんがおっしゃってた、
「この石像はいつの時代のものなのでしょうか?」ですが、
似たような像がアンコール朝の12世紀にあるので、その頃のものだと思います。
もちろんレプリカ。
そうでなかったら、今頃アンドレ・マルローのように牢屋の中です。
それにしてもよく出来ていると思います。
一目ぼれで買ってしまいました。
この女性に?、彫刻に?かは分かりませんが。

欒樹さん の手摺の装飾の件ですが、
森本さんご自身からのコメントがありましたので、
もうこれ以上正しい答えはないと思います。
正直、僕も見たときからすでに不思議に思っていました。

これからも時々コメントをしてください。

カンボジアー8 (カンボジア最終回)

2007.04.15

下の写真はカンボジアで買ってきた石像。
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静かに微笑んだクメールの美人。
インドから東南アジアにかけ、
ヒンズーの寺院には豊満な女性の像があふれんばかりにある。
そんな女性に飾られた建物の中央には、リンガがある。
リンガとは、このコラムの「カンボジアー3」で紹介したが、
韓国のおばさんが撫で撫でしていた、男性のシンボル。
そんな「男性、女性」そのものだが、インドにいくとそれはもっと過激だ。
カジュラホーという遺跡があるがそこのはポルノとしか言いようがないものだった。
何でこんなものが宗教になるのか、僕らには馴染みにくいが、
宗教にも詳しい、大学の先生をやっておられる現在設計中の建主しさんに聞いたら、
「豊饒」を期待してのことらしい。
そして現地の男たちも、このような像をやはりニヤニヤしてみているらしい。
宗教とは言え、やっぱりそんなものかと、納得。

しかし同じヒンズーでもカンボジアの石造の女性の方は静謐で美しい。
現在この石造は事務所に飾っているが、
事務所の男たちは、みんな喜んでいるようだ。

カンボジアー7

2007.04.09

美しい花を発見!
プルメリアというらしい。
近くを通るといい匂いが漂っていた。
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「どんなときに幸せを感じる?」という質問を受けたとき、
しばらく思い巡らして、
「花吹雪の中を、何の用事もなく歩くとき」と答えたが、
この匂いにはそれに近いものがあった。

次の写真はホテルに飾られていた蓮の生け花。
これもなかなか美しかった。
でも偶然出会う花吹雪やプルメリアの香りには劣る。
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来週月曜まで・・

2007.04.06

ですが、新宿パークタワーの一階ホールで左官のコンテスト展が開かれています。
45cm角のパネルに左官仕上をし提出するものです。
来週9日(月)まで展示してあります。
昨日その審査を行い、賞を決めました。
予想外に多数の応募があり、
中には想像力豊かな作品もありました。
よかったら見てみてください。
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詳しくは
http://www.iskcorp.com/event/contest2007shosai.html#judge

カンボジアー6

2007.04.03

幹から直接実がなっているなっている変な木発見。
しかも下の方に。
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ジャックフルーツと言うらしい。
これでは直ぐに動物に食べられてしまうと思うが・・・。
食べてみたけど臭かった。
ドリアンも臭かったが、よく似ている。

そういえば芽キャベツも実が下のほうについていたな~。
これは実ではなく、芽?
これはイギリスで撮った写真。
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講演会のお知らせ・・・

2007.04.02

またまた講演会です。
日時は4月11日14時~
会場は東京フォーラム
タイトルは「風景を作る」
詳しくは、

http://www.noyasu.com/topics/2007_0224.pdf

良かったら来て下さい。

カンボジアー5

2007.03.30

森本さんの村の工房にあった住宅。
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この住まいは美しい?、それとも、ただの粗末な家?
皆さんはどちらですか?

外は猛暑だが部屋の中は信じられないほど涼しい。
左奥に見えるのはツリーハウス。
よく見ると、正面の部屋から階段が付いている。
チョッと雰囲気を変えるにはツリーハウスへ。
楽しそうだ。
もしも千利休が見たら大喜びしたに違いない。
京都高台寺の傘亭と時雨亭の関係のようだ。

もちろん日本で実際に住むとなるとこんな家は合わない。

しかし同じカンボジアの中で比較すると、
都市部にあるコンクリートの住宅よりずっといい。
自然と一体となっている。
外気温40度以上の中でコンクリートの住宅は、
当然エアコンでもない限り住めない。

モロッコでも同じような体験をした。
伝統的な泥の家のほうがずっと心地良かった。
韓国のオンドルもそうだった。
しかし都市のコンクリート住宅になるとそうではなくなる。

カンボジアにしろモロッコにしろ伝統的な住まいは風土に根ざしている。
それは気温や風通しなど物理的に測定可能な環境だけでなく、
人間の生活や身体感覚の点でもそうだ。

このような問題は世界中で起こっている。
今更の感もするが、都市住宅をどうするか、
いまだ解決していない。

カンボジアー4

2007.03.29

今回のカンボジア訪問の大きな目的は森本喜久雄さんに会う為。
(森本さんのことは、このブログのDecember 22, 2006にカキコしてますので見てみてください。)
アンコール・ワットのあるシエムリアップの町中の工房や、
そこから車で1~2時間ほど、車がまともに走れないガタガタの道を行った村の工房を案内してもらった。
工房は現在500人ほどのカンボジアの人々を抱えた組織に成長しているそうだ。
村の工房に行った時、ちょうど上棟が行われていた。
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世界中で上棟のセレモノニーは必ず、のようだ。
下の写真の黄色いシャツを着た、ここで働いている織子さんの家の上棟だった。
頭を剃ったお婆さんは内戦を潜り抜けた数少ないクメールの織物技術を持った方。
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彼女は若いが工房のトップクラスの優秀な織子さんだそうだ。
この家は彼女への工房からのボーナスのようなものらしい。
だから、彼女はこの工房で仕事をし続けることだろうが、
このようにしてクメールの織物の伝統が引き継がれるようになる。
森本さんの活動は美しいクメールの織物の復元を目指したものだが、
しかしその美学の達成はこのようなリアリティーがある。
このような美学は力強い。
社会的な広がりがある。

(ちなみにカンボジアは女系家族で女性が家を持っている。
また、女性は老人になるといつ死んでいいように頭を剃るのだそうだ。)

カンボジアの住まいは高床式だ。
村の工房では高床式の土間で機織が行われていた。
外は40度を越える猛暑だが、この土間は涼しい。
鶏や蝉の鳴き、周りでは子供たちが遊び、皆で食事をし、涼しい風が流れている。
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かつて数百万が殺害されたと言われるカンボジア内戦を経た国で、
この工房では、ゆったりとした時間が流れ、
カンボジア本来の生活が呼び戻されようとしていた。

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