6年越しのお付き合い

2009.11.30

日本の宇宙科学研究所によって2003年に打ち上げられ、現在地球に帰還中のはやぶさのこと、
11月初めに、もう帰還は絶望とのニュースが流れた。
4つのエンジンのうち、現在使えるのは1台だけになっていたが、それまで故障してしまった。
アー、絶望的、とため息。
暫く元気が出なかった。

太陽とは反対にある小惑星「イトカワ」に着陸し、
ひょっとしたらイトカワの地表のサンプルを採集し、地球に持って帰るかもしれないという、壮大な、日本を元気づけるプロジェクトだ。
にもかかわらず、予算はわずか。
民生品や宇宙仕様品の廃棄部位を使用したり、
メーカーによる無償提供などで開発コストを大幅に削減。
しかし、どうにかこうにか、ここまで辿りつけた。

満身創痍のはやぶさは何度も危機に陥った
はるか彼方のはやぶさを何とかコントロールし、
地球帰還にもう一歩のところまで近付いていた。
ここまで来たのにーっ。
何かヤルセナイ程に残念。

ところが、ところが、またやってくれました!!!!
故障したエンジンのうち使える機能を組み合わせる、という機転を利かせ、
再び地球生還を目指すことができるようになったのだ。
どうにかこうにか、しのいで、しのいで頑張っている。
上手くいったら帰還できるのは、来年、ワールドカップの頃。
南アフリカで、はやぶさ帰還のニュースを是非、聞きたいものだ。

ところで現政権による国家予算の「仕分け作業」の意義は評価できる。
しかし科学技術開発予算の削減には賛成できない部分が多々ある。
「はやぶさ」が地球に帰還できなかったとしても、
これまでに蓄積した知見は相当なはず。
このままにしてしまうのはもったいない。
はやぶさの次の計画の構想はあるようだが、
まだ実現できるかどうか危うい状態にある。

是非地球に生還し、一泡吹かせてほしい。