5尺7寸2分 Ⅲ

2010.08.01

「江戸東京たてもの園」の第3回です。
ここにはいろんな建物があるけど、
僕の一番のお気に入りはこれ。
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「鍵屋」という飲み屋さんです。
建物自体は江戸末期のもので、かつては下谷の言問い通りにあったらしい。

もちろんお酒が嫌いなわけだはないからこの建物が好き、というのではなく、
こんな店があったら、
「ちょっと寄ろうよ」と、ツイツイは入ってしまいそう。

入口の上の庇はまず、板葺きで、その上が瓦の庇。
バリアーフリーでない石の段を2段あがり、
敷居をまたぎながら暖簾を片手でヒョイとかき分けて入る。
中は電球で薄暗く、カウンターは黒光りしている。
お品書きはほんの数種類。
注文はいつもの通り・・・・。
(やっぱり好きには違いないか)

全然コジャレてない。
ここに来る度に、
今僕らは、
どうしてこのようなコジャレてない建物(インテリア)を作ることができないのだろうか、
と考えてしまう。

釧路の「炉ばた」、神楽坂の「伊勢藤 (いせとう)」もこんな店だったなー。
「鍵屋」は江戸東京たてもの園の一番奥にあります。
動態保存にすればいいのに。