高知、愛媛の旅 Ⅲ 牧野富太郎記念館

2017.03.30

練馬区大泉に牧野記念庭園というのがあり、また以前、非常勤講師で通っていた南大沢の首都大学東京(昔の東京都立大学)のキャンパスの中にも牧野標本館という建物があり、さらに高知には高知県立牧野植物園というのがあって、その中に牧野富太郎記念館という建物がある、という具合にいろいろと牧野富太郎関連の建物があって、なんだろうと思っていた。

大泉は牧野富太郎の住まいがあったところ、首都大学東京は牧野富太郎が収集した植物の標本を保管しているところ、そして高知は彼の生誕地だったということだそうだ。それにしても科学者でこれだけの建物があるのは珍しい。

その中で、今回の旅で見たのは牧野富太郎植物園と、その中にある牧野富太郎記念館。

素晴らしい建物だった。建物の目的から、外部空間にある植物と、記念館としての内部空間を持った建築を絡み合わせなければならなくなる。そのようなことから内外融通無碍の空間をどのように作り出すかは大きなテーマになることが必然だったのだろう。いわゆる内部と外部の中間領域をさまざまな手法で作り出し、それがこの建築の自然さを生み出している。

 

また、植物園だから外部を散策することになり、植物と一体になった外構工事も素晴らしかった。

この牧野富太郎記念館の建物も素晴らしかったが、もっとも感激したのはこの展示。

恐らく晩年の大泉時代の牧野富太郎の姿なのだろう。

植物をスケッチしている。

牧野富太郎は朝明で96歳まで生きたようだが、

年をとっても自分の仕事に人生をささげ続けた姿が何とも神々しかった!

私もかくありたい。