而邸 Ⅵ

2009.12.15

朝起きたら、まず何を見るのだろう?
と、このところ思っているのだが、
なかなかわからない。
目覚めるときは、何を見るかなんていう疑問を忘れているからか。

知らないうちに何かを見ていると言った方がいいのかもしれない。
はっきりした対象を、でなく、漠然とした何かを。
眠りと、目覚めの境は本当にあいまいだ。
そのうち何かを見るようになる。

で、何かを見るようになって、
目の前にあったのが天井の垂木(たるき)。
薄暗い部屋の中に垂木の下端の面がボーッと光っている。
といっても、言葉でそう言えるようなものではなく、
なんとなく見ているようなもの。
Tn_rimg5903
しかし、目が覚めるに従って、綺麗だなー!と思う。
さらに、1本1本の木に個性があるなー、
なんて段々と枠組みにハマったような言葉、思考になっていく。

言葉になる前の、意識の深いところを直截に捕えられたらと思うのだが・・・。