現代の名工…

2007.08.17

の紹介です。
最近この人、上手い!思わせる職人がどんどん減っています。
すべてが手っ取り早く、簡単にいく方向に進んでいるからか、
気合も必要ない。
だから知力も減退し、下手になる。

ところで、名人というと何か神秘的な力を持っているように思われがちですが、
そうではなく問題は、この知力。
物事を順序良く適確に考え、それを積み上げる能力です。
今日、会った大工はそんな大工です。
ちょっとオシャベリ、でも照れ屋ですが・・・。
できる職人は、解説したがるから、それは仕方ない。

彼が今やってくれている現場の写真です。
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実にきれい!美しい!
きれいに作れるとは、つまりキチッと収まっているわけで、
幾何学的能力があること、なんです。
次の写真はその拡大写真。
Rimg0515
しかも、金物(部材と部材を緊結する金属)がいっさい見えませんが、
実は隠して、ちゃんとついています。

ところでこの大工はこのような仕事をどうやって進めたかというと、
実際の大きさ(原寸)をべニアの上に書き、
細かいところがどうなるか、寸法を当たっています。
ちゃんとプロセスを経て作っています。
その下小屋での写真です。
丸い穴は実際の材を固定するために開けたもの。
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さらにもう一つの現場の、やはり下小屋での打ち合わせ風景。
なかなかいい面構えの大工さんです。
こんな大工がもっと復活することを祈りたい。
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