海峡の町 Ⅱ 海底のジョギングコース

2014.02.01

現在、関門海峡には関門橋がかかっている。
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しかし、橋が架かるまでは海底トンネルで海峡を渡っていた。
実は、関門海峡トンネルは第二次大戦争中に貫通していたらしいが、
開通は戦後しばらくしてからで、僕が小学校2~3年生の頃になってから。
ちょうどその頃、切手の収集が流行っていて、トンネル開通の記念切手も発行され、
今でも僕の切手アルバムの中に納まっている。

関門トンネルは上は車道、下は歩道の上下二段に分かれている。
だから下の歩道を歩くと、上には車が通り、さらにその上は源平合戦の海ということになる。
この下の歩道を2回通り抜けたことがある。
最初は小学6年生の北九州修学旅行の時だった。
旅行の前、海の下のトンネルというものがなかなか想像できず、子供らしい妄想が広がったものだが、
行ってみたら、ただのトンネルだった。
でも皆で、海の下だー、海の下だーと、はしゃぎながら歩いたことを覚えている。

2回目は19歳の夏、
東京から田舎の熊本へ、ドロップハンドルの自転車で帰京した。
その時は(多分)颯爽とトンネルを通り抜けたに違いない。

今、しばしば行っている下関へは北九州から関門橋を渡って行っているが、
一度だけ車で関門トンネルを抜けて行った。
50年近く前通った下の歩道はそれっきり歩いていないが、
今ジョギングコースとしてにぎわっているらしい。
日焼けしないし、雨の日でも濡れないから、だとか。