泉スタジオIn Kyouto ‐2

2022.03.17

先日に引き続き、京間の二畳です。
根来君が借りている京町家は、もちろん京間で、二畳の部屋がある。
僕はこの二畳の部屋で寝ることになった。

布団を敷くと下の写真のようになった。
京間の畳の寸法は決まっていて、
畳の長手は、955mm×2=1910mm(6尺3寸)。
何と、この長さに布団がぴったり収まった。
昔の日本人は今より10㎝は低かったらしいので、
もう少し布団も小さかっただろうから、余裕で二組の布団を引けたに違いない。
まさしく「起きて半畳寝て一畳 」の言葉通りなのだ。

ところで、関東の人間からは想像できないことだが、以前の関西の貸家は、
借り手が畳や襖を持ち込まなければならない、スケルトン貸しだった。
それが可能だったのは、関東のように経師屋や畳屋は建物の寸法を測り、
その寸法に応じて作る個別受注生産でなく、
関西では畳や襖の寸法が決まっていたから、
あらかじめ同じ大きさのものを大量に作り置きすることが出来たからだ。
モジュールの考え方が、生産のシステム、社会システムまで変えた面白い話だ。

昔だったら、根来君もリヤカーでエッチラ畳や襖を借家に運んで行ったに違いない。