地震Ⅲ

2011.03.19

地震や台風などの災害が起こると、
まず真っ先に考えることは、自分が設計した建物は無事か、ということ。
今回もそう。
これまでに仙台では2棟建てているし、
着工したばかりの住宅もある。
また郡山の建設会社のモデルハウスを一軒建て、またもう一つ工事中のものがある。

仙台の建物の一つは名取川の上流で、海から8kmくらい離れたところに建っている。
5km津波が登って来たことをニュースで知ったが、
川に近いことで心配だった。

数日間、なかなか電話しても通じず、心配は募るばかり。
5日後にまた電話したら、建て主さんのいつもの声。
声を聞いただけで無事に生きておられることが分かり、
思わず「あー、よかったですね」と。
建物は何の被害もなく、炊き出しに励んでおられるとのこと。

仙台ではもう一軒、広瀬川のすぐ近くに建てたが
こちらのほうもなかなか連絡が取れなかった。
そうしたら先方のほうからメールが来て家族全員無事だとのこと。
良かった。
耐震強度を通常の建物より1.5倍に上げているから、
大丈夫との確信があっても本当に心配なもの。

郡山の建物、現場も無事。

仙台の着工したばかりの建物はまだ基礎の段階だから心配はないが、
建て主さんとはまだ連絡が取れない。
これだけが心配だ。

泉事務所が設計した建物は無事だった。
しかし今回の地震では多くの方々が亡くなられた、ただただ冥福をお祈りするばかりだ。