亜米利加旅行Ⅵ 太平洋のあっちとこっち ⅱ

2016.01.28

先日書いたシーランチは日本とは反対側で太平洋に面して建っている。
その海岸の写真です。
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この写真の左ににシーランチが建っている。

ところで「木の建築賞」の審査で茨城県の五浦(いずら)へ行った。
この建築賞については後日書くとして、
五浦には岡倉天心が思索の場所として作った六角堂があり、せっかく来たのだから寄ってみることにした。
この六角堂もやはり太平洋に面して立っている。
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この海岸に立ち、数か月前に見たシーランチはこの太平洋の向かい側にあるはず、
と思うと不思議な気持ちになる。
あの時はこちら側を見ていて、今は見ていた方から見ている。
その二つの視線は想像上でしか交わらない。
しかも、この六角堂とシーランチの緯度はほぼ近く、太平洋を間に挟んで、あっちとこっちで向かい合っている。
思わず、シーランチと六角堂、比較すること自体に無理があるような気がしないでもないが、突拍子な比較がいろいろと思いを巡らさせられる。

下の写真はこの六角堂に至る小道です。
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何と美しい!切通(きりとおし)の道であることか。

広い芝生の庭を前にした天心の住まいも素晴らしい。
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日本の文化と、アメリカの文化が違うのはもちろん、それに二つの建物の評価軸は違う。
しかし、日本の建築界においてアメリカのシーランチはよく知られているにもかかわらず、
この岡倉天心の居所についてはあまり知られていない。
もっと足元を見るべきではないか。