ファクターX Ⅱ 靴を脱ぐ

2020.05.31

日本の新型コロナウィルスの感染率の低さについて、何らかの要因があるのではないかとの山中先生の仮説を最近書いたが、それとは別に、日本人は部屋に上がるときに靴を脱ぐことで、家の中にウィルスをまき散らさない、ことにあるのではないか、との説を最近耳にする。
建築に携わるものとして、ファクターXに日本の住宅の特質が関係しているかもしれないというのは、興味ある話である。
そう言われてみれば、日本も韓国も靴を脱いで部屋に上がり、どちらも感染率が低い。全く関係なしとは言えないかもしれない。
しかし、日本、韓国が靴を脱いで部屋に上がることは有名だが、意外と靴を脱いで部屋に上がる習慣は他の国にもある。
オランダや東ヨーロッパ、イランは室内で靴を履かないようだし、その他の国でも、作業靴はダメだが他の履物はいいとか、絨毯の上はダメとか、アジアではタイやベトナムでは靴を脱いでいる姿ををよく目にする。
だから意外と様々。
しかし様々だからこそ、ウィルスとの因果関係の研究はやり易いのかもしれない。多分、この研究は誰かがやるに違いないから、結果が楽しみだ。
余談だが、フローリング(木の床材)がヨーロッパでも最近広がりつつあり、それと共に靴を脱ぐ習慣も広がってきているらしい。