カンボジアー5

2007.03.30

森本さんの村の工房にあった住宅。
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この住まいは美しい?、それとも、ただの粗末な家?
皆さんはどちらですか?

外は猛暑だが部屋の中は信じられないほど涼しい。
左奥に見えるのはツリーハウス。
よく見ると、正面の部屋から階段が付いている。
チョッと雰囲気を変えるにはツリーハウスへ。
楽しそうだ。
もしも千利休が見たら大喜びしたに違いない。
京都高台寺の傘亭と時雨亭の関係のようだ。

もちろん日本で実際に住むとなるとこんな家は合わない。

しかし同じカンボジアの中で比較すると、
都市部にあるコンクリートの住宅よりずっといい。
自然と一体となっている。
外気温40度以上の中でコンクリートの住宅は、
当然エアコンでもない限り住めない。

モロッコでも同じような体験をした。
伝統的な泥の家のほうがずっと心地良かった。
韓国のオンドルもそうだった。
しかし都市のコンクリート住宅になるとそうではなくなる。

カンボジアにしろモロッコにしろ伝統的な住まいは風土に根ざしている。
それは気温や風通しなど物理的に測定可能な環境だけでなく、
人間の生活や身体感覚の点でもそうだ。

このような問題は世界中で起こっている。
今更の感もするが、都市住宅をどうするか、
いまだ解決していない。