あまりにもズル

2012.09.16

政府が「2030年代に原発稼働ゼロ」を目指す政策を発表した。
しかしこれは注意深く読むと、あくまでも「目指す」であって「にする」ではない。
30年代にゼロを目指すといっても、
内容をよく読むと、「あまりにも確定的なことを決めてしまうのは無責任な姿勢だ」とか、
「不断に見直していく」といった言葉が出てくる。
野田さんは30年代にゼロを本気にとらえているのか、
本当に問題に向き合おうとしているのか、
あるいは政権としての覚悟は本当にあるのかと思いたくなる。
一見30年後には原発ゼロと思わせながらも、
裏には原発を残すための言葉がズルく隠されているようではうんざりする。
よく政治には妥協が必要といわれるが、これは妥協でも何でもなく、
なにも政策として決めたことにはなっていない。
後になって骨抜きにできるような可能性を持った政策では政策にはならない。

しかも、現在自民党総裁選の5人の候補全員が「2030年代に原発稼働ゼロ」の方針に反対。
政権に自民党が復帰したら方針を転換する可能性が高い。