金閣寺を・・
2006.09.17
何十年か振りに見ました。
確かに何度か行ったことがあるのですが、何時、何で行ったかほとんど記憶がありません。有名建築とはこんなものでしょう。
先日京都での講演の後、縁があって金閣の中も見せてもらえるのでは?ということでした。
以前TVで2階か3階の床を真っ黒い漆で塗り、鏡のようにまっ平に仕上げられているのを見たことがあります。壁、天井は金箔を貼ってあるので、光が拡散して影が生まれなく、そこに立った人は浮遊した感じになるらしい。そんな部屋を茶室で経験したことがありますが、是非今度は金閣寺で体験したいものだと思っていました。
しかし残念ながら2,3階は現在補修中で入れなく、1階だけ。
池の向こうから見る金閣寺は、何か作り物のようで建築的に見えないが、ところが近くで見ると実に建築的。特に下の写真のように、部屋から池に向かって、段階的に順次せり出す庇や縁側の寸法感覚は見事です。
部屋から池のある庭を見ると手摺や鴨居の位置が自然な視線の流れを作っています。
足利 義満はこの建物を迎賓館のように使っていたらしいのですが、この縁側に立って、明からの賓客をもてなしたりしていたんでしょうね。
建築はやはり空間を体験しないとわからないもの。だからいつかは2,3階も・・・。