沖縄紀行 Ⅵ 中村家住宅
2019.07.22
沖縄の建物と言えば、「中村家住宅」
18世紀に建てられた、豪農の住まいで、重要文化財にも指定されれている。
写真では何度も見ていたが、実際に見たら、これはすごい!
先ず門の左右は、分厚い琉球石灰岩の塀が垂直に積んであり、正面には、門の外から内部が見えないようにしたヒンプンが立ちはだかっている。
この領域は垂直、水平に構成された規矩正しい石積みで、威厳に富んでいる。
ヒンプンを迂回して、敷地内にいると三つの建物で囲まれた中庭に入る。

玄関とは打って変わって、建物に囲まれた中庭は、静寂さと、安心感が漂いつつも、依然として気品がある。
人間の足のような形をした、チャーギと呼ばれる柱が、回廊の列柱のように並んでいる。

屋根には樋はもちろんなく、沖縄の豪雨から深い庇と、段階的に上がる床で、建物を守り、また建物の内外を連続的につないでいる。
屋敷の裏に回ると豚小屋が。


建物の裏側に、「裏座」と呼ばれる部屋がある。
この部屋がなかなかいい。
北東の奥の静かな部屋だ。
障子は引き違いと、内開きを組み合わせ、室内にいながらも、外と共にある。
寝転んで、本でも読んでいるうちに、眠りにつくことを想像してしまう。