建具の本
2011.09.01
世の中にはマイナーで、一部の世界でしか知られてないニッチな、でもいい本がある。
建具屋の荒川義昭さんから紹介してもらった「建具製作教本」全3冊。
この本の「はじめ」には、
・・・・、多年渇望の「建具製作技術の奥義」とも申すべき書を刊行することになりました。
わが業界として最も大切な技術を現代から後世に伝えることは、
当連合会に課せられた重大な責任であり、かつ崇高な使命であります。
・…古くから伝わる高度の技術は、「父子相伝」とか、「門外不出」とかいわれて参りましたが、
当連合会では全国各地に居られる全国建具組合連合会技術委員会各位の
長年に亘って練磨された技術を惜しみなく公開していただいた次第であります。
近代建築様式の推移により、古い時代の建具は次第に需要が少なくなりましたが、
いつの日か再び必ず求められ、この教本が指導的役割を果たす日が参ることと固く信じています。・・・
とある。
僕の父親の世代の懐かしい口調だが、言葉の内容通りの本だ。
建具のことを大学で教えてくれるはずもなく、
建具のことは建具屋と仕事をする中で教わって来た。
他の職種のことでも同じ。
ところが、である。
上手いと言われる設計者はこのよな勉強を良くやっているもの。
一度、手にしたら一生の宝ものになるような本だ。
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