ルーマニア・ブルガリア Ⅱ ガタガタ道
2008.06.10
ルーマニアは共産主義の国の中でも、永くチャウセスクの体制が続いただけに、
また、その後の政治もうまくいかず、近代化が遅れている。
だから、首都から遠く離れると道はガタガタ。
昨年、カンボジアに行った時もそうだったが、
車の天井にまで届きそうなくらいガクーンと揺れる。
内臓はお腹の中で右へ行ったり左へ行ったり。
後進国に行くとだいたいそんなもの。
僕らが思っているスムースな道路のイメージとは大きくかけ離れている。
ルーマニアでもそれに近い体験をしていると、
なるほど国造とはモノをスムースに動かすことから始まるのだと実感させられる。
つまり人、物資、情報の移動速度だが、
そのために道で言うと、できるだけ真っ直ぐ、真っ平らな道がスピードアップにつながる。
ルーマニアでも都市に近いところは下の写真のよう。
なるほど、ローマ街道を作った人たち、日本だと田中角栄、アウトバーンを作ったヒットラーのような人は、
国家形成に機能的な道がどれだけ重要か、直感的に分かっていたんだな~と、感心。
でも地方に行くと機能的でないガタガタ道になり、
美しい風景にぶち当たる。
のんびりしていて、馬車がゆっくりと走っている。
その軽やかな馬のひずめの音も音楽のように聞こえる。
人柄も人懐こい。
それに建築も美しい。
ルーマニアの、もうウクライナに近い北方のマラムレッシュはそうだった。
次回はそのようなことを考えさせられたマラムレッシュの建築、について。