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ケヤキの…

2007.12.02

葉もやっぱりひっくり返っている。
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ここ2~3日、枯れ葉の落ち具合、裏が上か表が上か?が気になって仕方ない。
いろんな所を観察したが、
もちろん、裏、表が半々というのもあったが、
どちらかというと裏が上というのが多い。
事務所のあるマンションのケヤキの枯れ葉も、上の写真のようにおおかた裏返しになっていた。

どうも葉の形状、それに葉が落ちる地面の状態、風があるなし、に関係があるようだ。
一番目の葉の形状は、反っているかどうか、
落ちるところの形状は、コンクリートのように平らか、あるいは草のように凸凹したところか、
風は葉の安定的な状態にする強さ加減、
じゃないのかな~?

11月1日の「庸主」さまの書き込みですが、
どんな所に落ちていたのでしょう?
気になるところです。

ところで下の写真はイギリスの庭園で撮った落葉。
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花のよう、奇麗でしょう?

国分寺に・・・Ⅰ

2007.11.30

住宅が完成しました。
そこに植えたモミジの葉が散っていましたが、
よくみると全部、葉の裏側が表になっている。
ほとんど、全部と言っていいぐらい。
不思議、どうして?
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どうして全部裏返しにそろっているのか、不思議です。

落ちる寸前に何らかの力が働くのか?
それとも、
誰かがわざわざ裏返しにした犯人でもいるのか?
??????

多分落ちる時はどちらかというと表が上になるに違いない。
というのは、モミジの葉は表のほうにそっているから、空気抵抗で裏側が地面に落ちやすいはず。
それなのにどうして?
でも、落ちた後は、葉っぱが上に沿った形になっていて、
空気抵抗を受けやすく、風が吹くとひっくり返させられる。
ではなかろうか、
なんて、考えた。

そこで実験。
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全部表にしてみた。
風が吹いて、ひっくり返れば、推理は正しかったことになる。
でも、なかなか風が吹かない。
いつまでも吹かない。

そのうちモミジの美しさのほうに気を取られてしまった。
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この葉、板屋カエデという種類で、
葉が大きく、赤ちゃんの手のひらのようです。

ところで皆さん、葉の裏表のことどう思います?

神戸に・・・

2007.11.25

住宅が二つ完成しました。
一つは甲陽園、目神山、もう一つは宝塚です。
まず目神山の家から。

神戸は山手に素晴らしい住宅地が並んでいますが、
目神山もその一角です。
しかし、山手なので基礎にお金がかかる斜面が多く、
この敷地もそうです。
だから敷地に建物をどのように配置するかが腕の見せ所。

そのようなことからこの住宅は敷地の斜面にそって、できるだけ地面をいじらないように、
段々に部屋を配置したプランになっています。
それが結果的には上がり下がりのある楽しいプランになりました。
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上のほうからみると部屋が下のほうまで見渡せます。
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また、階段室を見下ろすと、
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がけ地というそれなりに苦労のあった仕事だったので、
最後は建設会社「エコやバオバウ」の皆さんと韓国料理店で打ち上げ。
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美味しそうでしょう。

鎌倉に…、

2007.11.22

2~3年まえ小さなギャラリーを設計しました。
ギャラリーの名前は「ポラリス☆ジ・アートステージ」
現在、佐藤忠さんという方の作品があります。
「飾ってある」でなく、「あります」と書いたのは、
このギャラリーがいわゆる環境芸術、つまりインスタレーションの場だからです。
このギャラリーの持っている空間から作家がインスパイアーされ、その場だけでの作品を作ります。
佐藤忠さんの作品は、
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このような作品です。
この鉄の作品は階段室のコアの周りをぐるりと、二つの部屋を回って元に戻ってきます。
建築家からみるとこのようなインスタレーションは受け入れやすいものですが、
皆さんはいかがでしょう?
佐藤忠さんの作品の展示は12月2日までやっています。
芸術の秋、祭日もけっこうあるようですから、
鎌倉にブラリと、いかがでしょう。

ギャラリーのホームページは、
http://www.polaris-art.com/index.htmll

NHK教育放送・・・

2007.11.18

の12月までの毎週、月曜の夜10時より10時25分まで、
「趣味悠々、フォト五七五」という番組で、
拙作「アパートメント鶉」が撮影場所として使われています。

番組は「アパートメント鶉」やその他の場所で写真を撮り、
その写真にあった俳句を読むというもの。

次は先週のTV画面から。
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タレントさんの背景はアパートメント鶉です。

よかったら見てみて下さい。

東北は…、Ⅰ

2007.11.16

もうすっかり秋。
先日の秋田で開かれた「木の建築賞」の現地審査で、
山形県、宮城県を回りました。
山形から仙台への山越えの途中の風景です。
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山形市では県庁の目の前の山も紅葉していました。
こんな景色が街中で見れるとは!素晴しい。
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秋田杉の・・・Ⅱ

2007.11.11

見学の後、能代市二ツ井町の5か所の木造校舎を見て回った。
二ツ井町はかつて秋田杉の日本一の産出地でした。
だから校舎や体育館も秋田杉で作られた。
しかし、学校統合でこれからは使われなくなるとのこと。
下の写真は大戦前後に作られた、何と天杉の体育館です。
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まだまだ使えそうです。
しかし学校統合後の使用についてはまだ何も決まってないとのこと。
なぜなら維持管理費がかかるらしく、
場合によっては取り壊し、になるらしい。

日本全国でこんなことが起こっているようです。

秋田杉の・・・Ⅰ

2007.11.02

森を見てきました。
先月「木の建築賞」の選考委員で、秋田は能代に行きました。
そのような賞でしたので、選考の次の日に天然の秋田杉(天杉)の森を見に行くツァーがありました。
それは深い山。
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そこに日本一高い杉の木がありました。
高さ58メートル、マンションで言えば20階建てぐらい。
どこまでも真っ直ぐに伸びる木です。
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直径1,6メートルで、根元は苔むし風格がある。
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しかし今やこのような天杉は明治から昭和にかけての大量伐採で、
もうほとんどない。
もう少し計画的にやっていたら、と思うが・・・。
でも、こんなことは人間がいつもやること、ではあるが。

かつて秋田杉で賑わった能代の町も今は寂れている。

森伊蔵

2007.10.25

春、秋は講演会が続きます。
明日は名古屋、来月は2日続けて関西です。

で、今日は講演会の謝礼の話。

講演会の謝礼というのは話の内容、時間に関係なく、
寸志からウン十万までと千差万別。
結局、それは主催者の懐具合で決まるようだが、
でも、中にはお金ではなく現物支給というのもある。

講演の依頼は建築士会のような設計者の団体が多いが、
ある時左官屋の組合から講演の依頼が来た。
その謝礼、というかお礼が焼酎2本でどうでしょう?というものだった。
なかなか左官屋の組合らしくていいな~、と思う反面、
チョット失礼じゃないの?、との思いも。
でも、依頼に来た人は何の悪びれた様子もなく、
「どうだ、いいでしょう」といった面持ち・・・。
??????

別にお金目的で講演を引き受けているわけではないので、
一応喜んで?引き受けることにした。
公演が終わり、約束通りに一升瓶の焼酎2本を有難く?左官組合から頂き、ブラ下げて帰った。

その頃、例の鬼子母神のお祭りに参加することになっていて、
町内会に「よろしく」と、たまたま手持ちのこの焼酎1本を差し出した。
ところがである。
後日、事務所に遊びに来た人と飲もうと思って残りの1本を出したら、
「え---っ!モリイゾウ!!!」とビックリしている。
なるほど、美味しかった。

そのころ僕は幻の焼酎「森伊蔵」を知らなかった。

さすが左官組合、これは一生忘れられない講演会の謝礼となりました。(*⌒O⌒*)

泉事務所のある雑司ヶ谷…、Ⅲ

2007.10.23

先週18日、雑司ヶ谷鬼子母神のお祭りがおこなわれたのですが、
出張があり書き込みが遅くなってしまいました。
まずは今年のお祭りの写真から。
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こんな「万灯」が東京のいろんな地域から何十基も集まります。
万塔の周りではカネや太鼓をたたきながら、ワイワイと踊っています。
町中が騒然としてしまいます。
仕事なんかしてられない。
それは解放区!
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この制度化され尽したた東京に、こんなことがあるなんて!
このお祭りのある雑司ヶ谷が大好きです。  (^-^)v

泉事務所のある雑司ヶ谷、・・・ Ⅱ

2007.10.12

先日に引き続き鬼子母神のお祭り。
祭りは来週なのに、3~4日前からもう準備が進んでいます。
雑司が谷界隈では下の写真のように、いろんな所でこのような山車?が用意済み。
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次の写真は鬼子母神の境内を通ったら、
灯篭の周りに丸太が組まれていた (◎_◎) 。
これってナニ、と首をひねったのですが、
な~るほど、大勢の見物客に押されて灯篭が倒れでもしたら大変!
ということなんですね。
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こんな風景を見るともう祭りは始まっている。
昨日の夜も、何所からともなく太鼓を叩く練習が聞こえてきた。

最近よくあるラジオ体操のようなお祭り?カーニバル?は、
何か作り物っぽい。
歴史的に作り上げられてきたものとはどこか違う。
それって何なんだろう?

泉事務所のある雑司ヶ谷、・・・

2007.10.08

鬼子母神には年に一度の盛大なお祭りがあります。
祭りの名前を「御会式(おえしき)」と言い、日蓮の入滅に因んだお祭りです。
今月の16,17,18日で、もっとも盛り上るのが18日(木)。

東京中の日蓮宗関係が「講」を作って万灯練り行列をおこないます。
地元の雑司ヶ谷も日蓮宗に関係なく、町内会の睦で参加します。
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お会式で有名なのに、池上の本門寺がありますが、
日蓮が他界したのは13日で、この池上本門寺。
だから本門寺でのお祭りは、11,12,13日。

残念ながら鬼子母神のお会式は16,17,18日です。
入滅したのが本門寺だからこれは仕方がないこと。
しかしながらこれには理由があります。
それは講を作っている人がいろんなお寺の「お会式」に参加できるよう、
日をズラしているからです。

それにしても雑司ヶ谷の「お会式」も盛大。

泉事務所、所員一同でこの万灯練り行列に参加したことがあります。
3~4時間ほど、お酒も入り太鼓をドンドコ叩きながらの練り歩き。
またまたの大盛り上がりデス。

こんなお祭りが地元にあるのは嬉しいもの。
最近、カーニバルっぽい祭りをいろんなところでやっているけど、何かが違う。
歴史ってやっぱり凄いですね。

お酒がそんなに好き…

2007.10.07

なわけではありません。

そんな事を書くと、嘘つけ!と言われるかもしれませんが、
正確に言うと、お酒自体はそんなに好きではない、ということです。

九州で生まれたから飲んべぇと思われがちですが、
田舎にいたのは18歳まで。

でも、お酒を飲みながら、盛り上がるのは大好き。
特に建築の話をしながらは、サイコウ。
だから一人で飲むことはまずない。

先日は八丁堀まで御案内があり、大盛り上がり。
メンツは左官材料屋の富沢さんに、左官屋の平岡君それに僕と所員の酒井君。
店が賑わっていて、大声で泥がどうだの、左官ゴテがどうだの・・・。
楽しかった。

店も良かった。
美味しい酒が格安。
MARU(丸)という店の3Fで、
イベリコ産豚のグリルにスペインワイン、それにグラッパが美味しい。
陽気に盛り上がり、ダンチュウの取材で来ていたカメラマンにVサイン。
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最後は1Fの立ち飲みでテキーラをキュッ!で打ち上げでした。

現代の名工…Ⅲ(仮組)

2007.10.06

仮組(かりぐみ)の続きです。
仮組は並べたべニアの上で行いますが、
そのべニアには設計図面を現物の大きさに伸ばした図が描かれています。
その上に部材を組み立てます。
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仮組の本当の目的はここからです。
べニアに挽いた線の上にレーザー光線を出す器具を載せます。
この器具にはジャイロがついていて自動的に重力に対し並行、垂直のレーザー光線が出ます。
その光線を使ってべニアの線に対し垂直な線を上部の部材に出すことができます。
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この作業を昔の大工は「下げ振り」という道具を使って行っていましたが、
現代は風が吹いても「下げ振り」が揺れることもなく、垂直線を出すことができます。
このようにして出した線で上空にある部材の加工すべき角度を正確にに出すことができます。
そして複雑な勾配がついた部材の加工を可能にします。
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今回のブログはちょっと難しかったかもしれませんが、
言いたかったことは、
かつて名工と言われた人たちの仕事を、
現代の先進的道具を使えばかなり正確に、
そして難しい仕事もやれるということ。

でも先進的道具は一般的に人間がラクチンするためだけに使われ、
仕事の質が下がっています。
やはり仕事はやる気です。
そして道具は使いよう。
そのような意味でこの仮組をやってくれた大工は、
現代の名工と言っていいでしょう。

現代の名工…Ⅱ(仮組)

2007.09.20

8月27日に書いたブログがどうなったか?の続きです。

建前(上等、棟上げ)の前に、
構造材を仮に組立てることを仮組(かりぐみ)といいます。
現在はこの仮組はほとんど行われなくなりました。
8月27日のブログの写真の何枚も並べたべニアはその準備のためのものです。

で、その先がどうなったかというと、
下に敷いたべニアの上に、梁や柱など加工した骨組みを仮に組み立ててみます。
そして調整を図りながら、細部の加工を付け足します。
複雑な角度や寸法を取るにはこの仮組がどうしても必要です。

その下小屋風景の写真です。
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このようにして作業場で一度組み立て、さらにバラし、
そして現地でもう一度、組立て直します。

一か八かで…Ⅳ

2007.09.14

買ったウォールナットの丸太を製材した、そのうちの一枚の写真です。
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ワクワク、凄いでしょう。
一か八かで買ったものですが、
ニッコリです。
幅1メートル、長さ2.5メートルの一枚板です。
テーブルにするか、あるいは玄関の踏み台にするか、
それはこれから設計する建物次第。

しかし少なくとも1年は寝かしておきたい。
木が落ち着くのに少なくともそれ位かかります。

このウォールナットの他に「天唐」の幅広、約90㎝の板もストックしてます。
「天唐」というのはテンカラと読み、天然のカラマツのこと。
カラマツは別荘地などでよく見かけますが、あれは植林したものです。
天然のカラマツは少なく、ほとんど節がなく、真っ赤な色をしています。
しかも広葉樹ほど硬くなく、針葉樹ほど柔らかくない。
適度な硬さです。

今回のウォールナットにしろ、天唐のような板はいざ欲しくなっても手に入らないものです。
設計の仕事は設計だけでなく、
このような材料のストックも大事です。

一か八かで・・・Ⅲ

2007.09.06

買った、このような大径木を製材する歯(ノコの歯)はどんなものでしょう。

話は変わりますが、
30年ぐらい前か、新人の頃のタモリはメチャ面白かった。
彼はちゃんとはピアノは弾けないにもかかわらず、
バッハ風、ベートーヴェン風、モーツァルト風と、
特徴をとらえて、それらしく弾き分けていた。
あれは天才!だった。
もう一つ、タモリの出し物の一つに「製材所の風景」がありました。
これも面白かった。

僕が小さい頃は、丸い歯のノコ(丸ノコ)をモーターで回して製材していた。
スィッチを入れると力が弱かったからか、
最初はゆっくり、だんだんと速くなり、回転する音も変わっていく。
その音の微妙な変化を捉えた物まねだった。
だから今でも製材所に行くとタモリを思い出し、
ニコッとしてしまう。

でも今の製材機は丸ノコでなくバンドソー。
歯が帯状になっているものです。
回転も速く、すぐに高速になってしまうから、
今じゃ、タモリがマネしても面白くないに違いない。

しかしその歯はすごい。
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で、製材の結果ですが、
焦らすわけではありませんが、
次回のお楽しみ。

一か八かで・・・Ⅱ

2007.09.02

買ったウォールナットの丸太の製材がどうなったか?ですが、

その前に、製材をどのようにして進めるか、
話しましょう。

盤状にスライスする時に、
丸太をどの向きにスライスするかが、とっても大事。

例えば、節は一般に芯に向かって伸びています。
その節に対し、直行方向に、あるいは平行方向に製材するかで、
節の出方が違います。
製材の仕方で価値が全く違ってしまいます。

これには大いに悩まされます。

とはいえ、どんなに悩んでも実際にふたを開けてみないとわからないもの。
最後はエイヤッ!と決めるしかない。
ウン百万のスリリングな掛け。
人生のある場面での決断のようなものです。

次の写真が製材の方向をあーだ、こーだと決めているところです。
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そのように悩んで決めた後は、「生板の上の鯉」状態。
後は出てくるのを待つしかない

次の写真は、
一枚目が今、開かれようとしています。

ドキドキです。
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次回は、どんな木目が出てきたか、いよいよ御開陳です。

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