2016年12月の
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美しい階段を目指して

2016.12.31

今年の仕事納めは鉄工所へ。

今作っている住宅の階段はリビングの中にあって目立つ存在。

美しく軽やかに上階へと飛翔してほしい。

そのような階段を、鉄筋トラスのササラ桁で考えた。

しかも階段全体としては螺旋と直線の組み合わせ。

模型を作ってみないと、どう構成していいか、またディテールもわからない。

そこでいくつも模型を作った。

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手すりなどはついてないが、最終の形に近いもの。

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これが製作現場の様子です。

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カーブが自然と流れるのが難しい。

鉄工所の松田さんがよくやってくれた。

暮れも押し詰まった、製作現場でのいい仕事納めだった。

 

 

 

まさかのことが多々起こった今年

2016.12.23

トランプの勝利や、イギリスのユーロからの脱退、テロなどまさかと思うようなことが今年はいろいろとおこり、世界が激動し始めた感がある。

そんな中で、駅の売店で思わず買った雑誌、週刊「東洋経済」の「ビジネスマンのための近現代史」が面白かった。

ナショナリズムや、ポピュリズム、保護主義などの基礎知識を分かりやすく解説してくれている。

週刊東洋経済 2016年12/24号 [雑誌]

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七竈(ななかまど)

2016.12.22

ナナカマドって変な名前だと以前より思っていた。

調べてみたら七竈 と書くらしく、

材が硬く、燃えにくく、7回かまどにくべても燃え残るためだとか。

下の写真は、冬になってもたくさんの枝が残るナナカマドを道路に面した窓の前に植え、道路との緩衝となるように植えたもの。

 

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本の紹介「現代音楽のゆくへ 黄昏の調べ」☆☆

2016.12.10

現代音楽がなぜ不人気なのか、そしてその不人気な現代音楽はどのようにしたら人々に受け入れられるようになるのか、といったことを論じた本。
もともと現代音楽はわかりずらく不人気だったが、さらに最近は演奏される機会も減っているようだ。
やはり人気がないのだろう。

で、そんな現代音楽を論じる本だが、この本の「現代音楽」という言葉を「建築」という言葉に置き換えても読むこともできる。
建築は現実社会での用途が前提とされるから、現代音楽のように「人にわかんなくっても、俺が描きたいように作曲するだけ」という具合にはいかないが、建築にも多少なりとも一般の人には理解され難い傾向があるのも事実だ。
現代音楽の不人気の理由を、新しさが常に求められる「近代」にあるとし、その歴史的変遷のキーワードとして、構成、モダン、ポストモダン、キッチュ、ミニマリズム、素材の自由化、コラージュなどが出てくる。
なんだ建築と一緒じゃん!と驚かされる。
音楽、絵画、建築などあらゆる芸術が関係性を持ちながら同時代的に進行しているんですね。
この本を読むことで、我が建築の世界を逆に照らし出されるような気がした。
黄昏の調べ: 現代音楽の行方

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