角叉のつながり

2011.08.24

角叉、つのまた、と読みます。
これが角叉。
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角叉と言うのは海藻で、葉の先が二つに分かれて角のようになっているから。
食品にも使われるようだが、左官材料としても重要なものだ。
角叉を煮出したものを漆喰や土に混ぜることによって鏝の滑りをよくする保水効果がある。

で、何でこの角叉の話になったかと言うと・・・・、
現在仙台でやっている住宅の現場に石巻出身の今野さんという左官屋が入っているが、
この今野さん、家も、左官道具、材料もぜんぶ津波で流されてしまった。
そこで心配した全国に散らばる左官屋の仲間が、
今野さんが仕事ができるように左官道具や材料の一式を送ってあげた。
バケツはこのブログでも紹介したインチキ左官屋、こと植田さんが送ったようだ。
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この現場で使う角叉も皆が送ってくれたもの。
僕の仕事まで恩恵を受けたわけだ。

被災者にとっては住まいも必要だが、
仕事ができないとどうにもならない。
仕事って生きることそのもの、仕事があればどうにかなる。

今野さんとの仕事は初めてだったが、
角叉で植田さんたち、今野さん、それに僕までつながっていた。
申し訳ない気持ちと同時に、たまらなく、うれしかった。