窓の月・芍薬

2019.04.30

而邸(自宅のこと)の生垣に錦木(にしきぎ)を植えていた。
錦木は春は新芽が青々とし、秋になると真っ赤に紅葉する。
冬になると葉が全て落ち枝だけになってしまうが、その枝だけもなかなかいい。
毎年楽しんでいたが、ここのところ元気がなくなってきていた。
ダメになる度に、何本かずつ植え替えていたが、生け垣の樹形が壊れてしまった。
そこで、椿のうち白い花を付ける樹種、5~6種類だけで生け垣を作ることにした。
そのうちの一つが「窓の月」という椿。
その花を花瓶に。
錦木には随分楽しませてもらい、残念な気持ちもあるが、令和の時代はいろいろな白い椿を楽しむことにしよう。
花瓶はイギリスの昔のインク壺だったもの。

先日芍薬の花束が送られてきた。
2年前に亡くなった友人の追悼本の原稿執筆のお礼に送られてきたものだ。
「窓の月」が枯れた後だったので早速活ける。

白から真っ赤な花へ。
芍薬は部屋の中をいっぺんに明るくさせる。
花を見ては彼を思い出した。
彼が笑っているようでいい。

ところで芍薬と牡丹はよく似ていて、見分けにくい。
でも、見分け方は簡単。
牡丹の葉は三つに割れていること。